行雲流水

 楽しい夏休みである。子どもたちは家族旅行をしたり、海水浴を楽しんだり、キャンプに参加したりして、それぞれに貴重な体験をしている▼新聞には子どもたちの活動の様子が連日のように報道されている。平良市地域こども教室の「水泳教室」では、初めて泳げるようになった子どもの喜びの声が聞かれた。伊良部町のサシバキャンプでは、自然観察やマリンスポーツ体験など様々なプログラムに、子どもたちが挑戦する▼宮古活性化委員会の主催する親子折り紙飛行機大会では、自分たちの作った紙飛行機の滞空時間を競い合った。県立図書館宮古分館の「なかよし親子教室」では、工作でいろいろなものを作って楽しい一時を過ごしている▼少年自然の家では、野鳥や植物の観察学習を行い、生物の生きる戦略の妙に感心する。また星空観察では、星空の美しさに感動する。子どもたちはいろいろな体験で発達の契機をつかむのに違いない▼ラジオ番組「夏休み子供科学電話相談」も面白い。低学年の小学生たちがこんな質問をする。「なぜ春の星座と冬の星座は違うんですか」、「宇宙には風は吹いていますか」、「地球は動いているのに、なぜ揺れないのですか」、「蝿とり草(蝿地獄)はどんな仕組みで蝿をとりますか」。解答者はまず質問の内容を明確にさせる。その上で丁寧に答えて、話題をさらに膨らませる。「すごいですねー」と言う子どももいて、微笑ましい▼知的好奇心がさえる。さすがは、脳を大きく進化させてきた人類の子どもたちである。

(2005/08/17掲載)

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