行雲流水

  カボチャやトウガンなどの島内生産高を宮古支庁の資料(平成十五年度)で比較するとカボチャが約七百三十トン、トウガンが約八百三十三トンである。車窓などから目に映るのは露地栽培のカボチャの方で、ハウス栽培が主流のトウガンは普段目に付きにくい、だが宮古は全県生産高の約三〇%を占めるという▼売上高ではさすがにゴーヤーが一位で約二億円、トウガンは一億六千万弱で二位である。沖縄の食材で最近本土でも人気が出てきた野菜パパイヤの生産高が五十トン弱というのはかなり低い感じがする▼マンゴーは今年二月、三月の日照不足などで生産高はかなり落ち込んでいるが、同じハウスもののトウガンはそれほど影響がなく、作付面積の増加などで昨年を上回るとのJA職員の話である▼トウガンは利尿作用があり腎臓病に効くとの古くからの言い伝えがあり、機能性食品の一種のようだ。機能性食品とは一般には栄養素以外の繊維質、ミネラルなどの生理作用に関する機能をもつ食品をいう▼先日本紙や県紙でも紹介された平良市食生活改善推進委員佐久本ヒデ子さんの料理「トウガンの島風シチュー」が県内優秀作品に選ばれ、日本食改推進協全国審査に送られたとのこと、その快挙もさる事ながら全県のトウガン生産農家の励みになり、本土での沖縄料理・食材ブームのさらなる火付け役になればと思う▼佐久本さんのレシピの一角に「ビタミンC、低エネルギー、水分多く太りたい人は食べるな」とある。面白い。

(2005/07/15掲載)

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