行雲流水

 アンケート調査によると市民の92%は平良市民運動実践協議会グリーン部会が推進している『緑の街角賞』は生活環境の緑化普及に効果的に寄与していると回答している。確かに緑豊かな美しい庭が増えてきたと指摘する声は少なくない▼ところで同賞について、地方小都市の居住地緑化景観形成に及ぼす表彰制度の効果と課題、のテーマで入賞宅(庭)の検証・緑化意識の聞き取り調査そして分析・考察を長年続け、2度も日本建築学会で発表している教授がいる▼環境建設工学が専門の八戸工業大学教授坂本磐雄氏がその人である。最初の学会発表は琉球大学在官時で本市の同賞と北九州市が行政として実施している「みどりの街角賞」を比較し21項目の分析表とアンケート結果を示して論述している▼2度目は昨年8月の「日本建築学会大会学術講演梗概集」の中で、東和大学教授・同大助教授・九州産業大学副手3氏の参加を得て。内容は居住地緑化や表彰制度や受賞内容など▼さらに建築デザインや緑化意識など多岐にわたっている。平良市では全域を旧市街地・周辺部・郊外に区分し、それぞれの入賞宅件数の推移や半径100メートル刻みで波及効果の有無を検証。『緑の街角賞』は緑化資源の面的拡大に効果を発揮▼建築デザインの向上にも影響を及ぼし居住地の良好な緑化形成と一体化した景観形成に貢献。緑化要素の向上と入賞物件の面的拡大に大きく影響。同賞の継続や入賞宅の見学を望む声は強く定着―と結論づけている。

(2005/06/24掲載)

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