行雲流水

 地球人としての自覚が求められる時代である。かつては遠い異国の出来事として無関心だったことも、情報化社会の到来と政治・経済、文化等のグローバル化によって、国際間の問題としてだけでなく、市民レベルの問題として直接、間接に関わるようになった▼この地球を国境や人種、世代を超えてかけがえのないものとして共有するために、社会の仕組みが、こうした自覚を行動へと向けるとき人類は新たな展望を構築することができるように思う▼きょう4月22日はアースデー(地球の日)である。地球環境や足元の環境を守るために行動しようと、米国の市民運動家で当時スタンフォード大学生のデニス・ヘイズ氏が呼びかけたのを契機に1970年に設けられた▼皮肉にも今日米国は京都議定書から離脱し、世界の1/4のCO2排出国は大国のエゴを押し通す。しかし、これからはNGOやNPOなど、市民レベルの意識や活動の高まりが、国際問題等を動かす時代へと進むように思う▼思えば、宮古島の地下水と化学肥料の今日的課題を研究、明確に提言したのが宮古農林高校・環境班の「バイオリン」である。それはまさにこの小さな島から世界への大きな発信でもあった▼平良市の「健康都市プラン」に見られるように「人の健康」は、「まちの健康」「自然の健康」からである。廃棄物等の生活環境問題、地下水や動植物等の自然環境問題など今日ほど市民レベルの地道な活動が求められている時代はないように思う。

(2005/04/22掲載)

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