行雲流水

 兵語で「一般方向パリ」といえば「どの道を通ってもよいから、パリに向かって進め」ということである。リーダーは「一般方向」の判断を誤ってはならないし、目先のことに幻惑されて大局を見失ってはならない▼多少の失敗があっても「一般方向」が違わなければ、よい結果を導くことができよう。誤って逆向きに、進めば進むほど大きな損失や失敗を招くことになる。商売下手は目先の儲けを焦り、商売上手は遠い先の儲けのために、目先の儲けを無視するというのが「商の哲理」だそうだ▼ところでわが宮古の合併問題はきょう伊良部町の離合が同町臨時議会で再度問われる▼合併反対派は先ず自衛隊誘致在りきで、大詰めに来てのどんでん返しは当初からのねらいだったのか。建前と本音が錯綜し、混乱状態の現状で将来を展望したよい判断は下せるのか。それにしても合併推進派は「一般方向」の判断が甘すぎた。覆水盆に帰らずというが▼ライブドアとフジテレビのニッポン放送株争奪戦、フジテレビへの新株予約権発行について東京高裁も地裁の判断同様ライブドア側に軍配があがった▼ニッポン放送は最高裁への抗告はせず新株予約権発行を中止した。企業価値について裁判所は判断せず、株の時間外取引は違法との意見も問題なしとなれば、ライブドア側に「一般方向」の優位性があったことになる。ただ庶民は当初判官びいきでホリエモン支持だったが、ここに来て全面的に勝ち進むものへ妬みの声もでてきた。

(2005/03/25掲載)

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