行雲流水

 2つの演奏会が催された。1つは、平良市少年少女合唱団の結成30周年記念式典・演奏会で、もう1つは宮古高校吹奏楽部第32回定期演奏会である▼平良市少年少女合唱団は昭和49年(1974年)文化センターで産声をあげてからこれまで、定期演奏会や地域の行事等に出演、きれいな歌声で市民に快い感動を与えてきた。また、岐阜県の高山少年少女合唱団との交流や、全日本ジュニアコーラスフェスティバルに出演、「さわやか賞」を受賞するなどの貴重な体験をしている▼団員たちは、声を和することで心を結び合い、歌の心を全身で受け止めて、自然をたたえ、友情に感激し、未来への希望やあこがれを胸に刻んでいく。それを保障してきた指導者たちの献身的なご苦労を多としたい。久しぶりに、組曲「タカドーイ」の素晴らしい演奏もきいた▼一方で、宮古高校吹奏楽部の充実ぶりには目を見張るものがある。楽器は充実、団員は70人ちかい大吹奏楽団である。多様な楽器が、それぞれの音色の澄みきった音をだす。そのハーモニーで華麗な音楽が鳴り響く。迫力のある演奏で、工夫された構成・演出が効果を一層高めていた。さすが、県コンクールで金賞をとった吹奏楽部である▼素敵な演奏に加えて、「吹奏楽最高!」、「皆大好き!」という3年生部員たちの残した声、舞台でのりりしい姿、生徒たちの可能性はこんなにも開花出来るのだという感慨、それらが一緒になって、感動が会場に渦まいていた▼校長は誇らかに語った「宮古の未来は明るい」。

(2005/03/16掲載)

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