行雲流水

 健康・エコ・アイランドを標榜する宮古にとって、先の大浦産廃火災問題、家電不法投棄とリサイクル法違反、今回の自動車リサイクル法違反と不法投棄等、きわめて残念な事件の発生は憂慮すべき事態だ▼廃車をパワーショベルなどで無造作にスクラップにし廃油廃液は垂れ流し、要らない部分は埋めてしまうという手法は許可業者の中にもあるといわれ、今回の摘発は氷山の一角ともいう▼リサイクル法(容器包装、家電、建設、自動車など)はリサイクル料金や最終処理のための経費は欠かせない。最近はリサイクル率も向上し、最終処分量も減ったといわれるが、全国的にリサイクル法違反や不法投棄は後を絶たない▼中国では加熱する経済成長で、鉄、銅、プラスチック、紙などの原料不足を、日本などからの廃棄物で充当、輸入を急増させているという。それは安い人件費で分別ができるからでもある。ゴミ資源化の基本は徹底した分別にあるといわれる▼徳島県上勝町のように34分別を行うなど、新システムを構築しなければならないようにも思う。国のゴミ処理経費は一般廃棄物だけで2兆6000億余ともいわれ、人口1人当たり2万円余をかけて焼却埋め立てを行い、その結果ゴミをめぐる住民紛争を誘発し、大気を汚染し、資源を無駄にしているといわれる▼とまれ、その前にこの宮古は沿道などへの空き缶等のポイ捨てをなくすことから始めなければならない。それがリサイクルの心を育て、不法投棄の監視の目ともなろう。

(2005/01/28掲載)

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