行雲流水

 公立学校はまたも大きな転換期に立たされている。保護者や地域住民が一定の権限を持って運営に参画する新しいタイプの公立学校が指定され『学校運営協議会』の設置がいよいよ来る4月からスタートするからである▼新しいタイプの学校いわゆるコミュニティー・スクールまたは地域運営学校は市町村教育委員会が個別に指定し制度的に保障された『学校運営協議会』は直接学校運営等に参画することになる▼校長が求めて意見を聞く現行の「学校評議員制度」と異なり同協議会は教育課程の編成など校長(学校)が作成した学校運営上の基本方針や重要事項について承認する権限を持つ。教職員の採用・昇任・転任に対しても教育委員会に意見する権限も持つ▼教育委員会はその意見を尊重しなければならないと法で明確に規定されている。国会審議では政治的中立は保てるのか。学校運営に政治が介入することにならないか多面的に議論もされたが同協議会は地域の特性・学校の実態・保護者や地域住民の意向で設置される▼最終決定は市町村教育委員会で教職員・保護者・地域住民・教育委員会が必要と認める者によって同協議会は構成される。全国都道府県教育長協議会は非常勤合議制の学校運営協議会は機動的で柔軟な学校運営を妨げないか。校長と責任を共有する責任遂行能力があるのかと懸念▼保護者委員・地域委員はPTA等の長が推薦することになっているが宮古地域PTAの『学校運営協議会』に対する理解や反応は心もとない。

(2005/01/21掲載)

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