行雲流水

 NHKの番組「お昼ですよ!ふれあいホール」は、多彩な出し物で楽しい。バニラムードの娘さんらの生演奏はその可愛らしさもあいまって、まさに番組のムードを高めている▼先週は沖縄特集で沖縄の料理や歌・踊りなどで賑わった。嵩島トミさん[多良間村出身、元・ラッキー食堂(漲水内会)経営者]が出演し、ゴーヤーやソーミンチャンプルーなどを実演で紹介していたのにはびっくりした▼また本土の方々がカチャーシーやエイサーを手慣れた風に踊り、太鼓を打ち鳴らすのを見て、沖縄文化が本土でもここまで広く日常化しているのかと愉快に思う。最近の沖縄ブームは「ちゅらさん」が火付け役だが、今週から「ちゅらさん3」も始まった▼ところで、パパイアの煮付けなどはまずいものの代表と思っていたが、本土では野菜としての、青パパイアの方が人気上昇中とのこと、健康食品ということもあろうが、「時が変われば品変わる」?のだ▼飲み屋などに行けば、ウイスキーが当然で、泡盛は見向きもされなかったが、今や高級ウイスキーよりも泡盛である。その品質や風味が良くなった証である。本土でも日本酒に変わって、焼酎や泡盛ブームと聞く▼きょうは牧水忌とある。酒を愛した牧水の歌「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり」が浮かぶ。若山牧水は宮崎の出だから、焼酎もたしなんだと思うが、今の沖縄の泡盛を味わっておれば、きっと素晴らしい一首が出来ていたに違いない。

(2004/09/17掲載)

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