行雲流水

 全国各地で青少年による凶悪犯罪が多発している。その犯行ぶりは誰もが目を覆いたくなるものばかりだ。しかも、これらの犯罪が年々低年齢化しているというのだから怖い▼そんな青少年犯罪を撲滅しようとする動きもまた、全国的な広がりを見せている。夜間パトロールを強化し、夜の街に繰り出す青少年を指導して回ることが主な活動のようだ▼そんな中、宮古ゴルフ協会(上地安増会長)は「ゴルフ教育」を始めた。「ゴルフを通して健全な青少年を育成する」という大きな目標を掲げ、先月中旬には全宮古ジュニアゴルフ選手権を開催。数10人の児童・生徒を集めてゴルフ競技のルールとマナーを徹底的に指導した▼この大会を取材しながらゴルフと教育の関係を考えてみた。なるほど協会メンバーの言うことが分かる。不思議なもので、ゴルフの成績の良い子供たちは実にマナーに優れている。服装にはじまりあいさつ、言葉遣いまで、その振る舞いは社会人並みだ▼上地会長をはじめ協会役員は口をそろえる。「ゴルフのマナーとルールを学べば必ず社会で役立つ。誰の責任でもない自分の責任でプレーをしなければならないスポーツだけに、他人に迷惑を掛けるようなことは絶対しなくなる」と▼宮古地区で全国ジュニアゴルフ選手権大会を開催しようという話がある。実現すれば宮古のジュニアゴルファーたちも大いに刺激を受けるだろう。上地会長は「宮古島からプロゴルファーを誕生させたい」と語る。ただ、それ以上に「ゴルフで心豊かな青少年を育成したい」と声を大にして言う。一風変わった「青少年教育」の今後に期待したい。

(2004/09/12掲載)

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