行雲流水

 「ちゅらさん」こと国仲涼子、ゴルフの宮里藍、「涙そうそう」や「童神」の夏川りみ。その実力とあわせて清新な品性の故に人気を博している。ここ、オペラ歌手の砂川涼子も負けてはいない▼涼子さんは98年、日伊声楽コンクールで優勝、2000年にはクラシック音楽界への登竜門とも言われる日本音楽コンクールで第1位に輝き、同年新国立劇場でオペラ本格デビューを果たしている。当地で盛大に催された祝賀・激励会も記憶に新しい▼その後、イタリアのミラノに留学する一方で、藤原歌劇団に属して、国の内外で活躍している。月刊紙「音楽の友」6月号の見開きに涼子さんのインタビュー記事が掲載されている。心で歌うことの奥深さと、精進を続ける彼女の姿が伝わってくる。11月には、浜離宮朝日ホールで初リサイタルを開く▼そのへんの事に詳しい長浜隆さんによると、彼女は、昨年のNHKニューイヤー オペラコンサートに出場している。クラシックの「紅白」と言われるものである。東京では、「涼子大好き」というファンが多いという▼宮古高校の「国語」で、生徒たちの書いた「身近なものになってみよう」作品集を読ませてもらった。1本のフルートは語っている。私を使う女の子は、コンクール出場のための第1回オーディションに落ちた日、泣きながら課題曲を何度も吹いていた▼このように、ひたむきに努力する後輩たちと、機会があれば、彼女は気さくに語り合うという。憬れる先輩の影響は大きい。一層の活躍、大成を期待したい。

(2004/07/28掲載)

top.gif (811 バイト)