行雲流水

 平良市少年少女合唱団(団長佐渡山力)と岐阜県の高山少年少女合唱団(団長藤澤裕)との交流コンサート「山の子海の子交歓演奏会2003」が20日、マティダ市民劇場で開催された▼演奏会では、高山の合唱団は組曲や、「飛騨の香りを沖縄へ」ということで、NHK連続テレビ小説でおなじみの「四季の桜」や「桜景」で、故郷の美しい自然や文化の香りを歌い上げた。一方で、平良市の合唱団は沖縄にゆかりのある歌などを歌い、組曲「海のまほろば」から「海・宮古の心」を歌った。また、両合唱団の合同で「てぃんさぐの花」や「芭蕉布」を歌い、観客を魅了した▼演奏会の翌日、高山の皆さんは西平安名崎で海に向かって歌った「海の青さや空の青、南の風に緑葉に…」。2年前には、平良市少年少女合唱団が高山を訪れ、その歌声は飛騨の山々にこだました▼「海のまほろば」は歌う「海は光をとかし、空をとかし―愛と希望を育み喜びをわかちあう」。今回は高山合唱団の歌声が宮古の海に響き渡り、清らかな思い出と友愛をとかして、海は静かに輝いている▼この日、高山の仲間たちは与那覇前浜で水泳を楽しみ、平良市合唱団員の母親たちの準備したソーキソバをごちそうになり、交歓を深めた。いつしか空には満天の星が瞬き、団員たちはそれぞれのホームステイ宅に向かった▼20年余、合唱団の指導に献身的に当たってきた指揮者の宮国貴子さんは、以上のようなことや、子供たちの成長に触れる喜びを熱く語り、関係者の尽力と父母の惜しみない協力を称えていた。

(2003/08/27 掲載)

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