行雲流水

 米英の一方的なイラク攻撃発動予告に各国から反対の声が噴出史上空前の大きなうねりとなって世界中に広がっている。先月14〜16日の国際反戦連帯には78カ国の地域や600余の都市で1000万人以上の人々がイラク攻撃反対を掲げデモや集会に参加した▼攻撃戦略を執拗に押し進めているブッシュ政権の米国ではワシントン・ポスト紙等の調査で39%。ZOGBY社の調査では50%もの国民が対イラク戦争に「反対」と回答▼英国でもブレア政権の軍事行動容認の動議案に対抗して与党の労働党下院議員80人が「造反」。ブレア首相は任期6年間で最大の挑戦に直面してると英国ガーディアン紙は伝えた▼アラブ連盟の11カ国が参加して開かれた首脳会議は「イラクに対するいかなる侵略も完全に拒否する」との声明を発表した。同時に「イラクやアラブ諸国の安全保障や統一を目標にする軍事攻撃への参加は自制するよう」呼びかけた▼116カ国加盟の非同盟諸国首脳会議では議長国マレーシアのマハティール首相は米国等による対イラク戦争は「事実上世界支配の戦争だ」ときびしく非難したとメディアは伝えている▼湾岸戦争で米国が強く主張したイラク爆撃の公式理由は「国連安保理の決議に違反している」だった。その結果米国は多国籍軍を率いて爆撃を敢行した。そして今ブッシュ政権は安保理の承認がなくてもイラク攻撃は回避しないと言明している。超大国なら安保理抜きでも自由に振る舞えるということか。