行雲流水

 2月9日、宮古養護学校では「輝け明日へ 力をあわせて」をテーマに第22回学習発表会が催された。会場の体育館には、生徒の家族や一般市民が多数訪れ、舞台いっぱいに繰り広げられる一生懸命の演技に大きな拍手を送っていた▼小学部の「表現あそび」の中では、生徒の心身の状態に応じて教師の介助がなされる。演技を終わった生徒は万歳の動作で喜びを表現する。全員が拍手を送る。出演者の紹介が行われる。(皆で歌うーあなたの名前はー○○ーあら、素敵な名前ねー拍手)。個人を大切にする、個々人に応じた指導で最大限の心身の発達を図る、よき人間関係の中で人間性を育む等、日頃の教育のありようが感じられた▼中学部の劇「えとのお話」はアイデアに富んだ楽しいものだったし、高等部の創作時代劇「風雲伝」は仲宗根豊見親の八重山遠征を題材にした本格的なものであった▼展示発表の部では、生徒たちの自由な発想を楽しむことが出来た。また、絵かきやものつくりを生徒と楽しむ、生徒の撮影した写真をパソコンを通してTシャツにプリントする、黒糖をつくる、生徒が自らの達成の喜びを確認し合うビデオの活用等―そこには本物で迫る教師の専門性が感じられた▼自立への計画を語る意見発表に目頭を押さえる人、多くの示唆を受けたと語る中学校長、何よりも終わった後の職員の誇らかな笑顔が印象に残る▼フィナーレには、全員が声を合わせて歌った「青い空に絵をかこう/大きな大きな船/あの船に乗って出発だ…」。行手に光あれ。