PTAから、卒業生へのメッセージ
宮高PTA母親部
 

   三月は卒業式、入学、就職と、子どもたちの旅立ちの月。特に高校を卒業すると大方の子が島を出る。これまで家庭でぬくぬくと生活していた子らが親元を離れ一人で生活する不安は親も子も同様。中でも、母親の気掛かりは計り知れない。「ちゃんとごはんは作れるだろうか」「洗濯は?」「周りの人にはかわいがってもらえるだろうか」。さまざまな不安がよぎる。そんな中、宮古高校PTA母親部(松岡つや子部長)が、今年の卒業生三百十四人に手作りの料理レシピ集を贈った。一人暮らしや自炊生活を始める子どもたちがよりよい食生活を送るため応援の気持ちを込めて作成された。母親や教師らが「我が家の簡単定番料理」のレシピを持ち寄り、一冊にまとめた料理ブックは、それぞれ手書きでカットを入れたり愛情たっぷりに仕上がった。自慢の手料理四十三品が収められる。松岡部長は「コンビニばかりに頼らず、レシピ集を活用してちゃんとした食事を取ってほしい」と話す。(佐渡山政子)


                              今度、異動の決まった顧問の下地由恵先生(前列中央)の送別会を母親部で催す。松岡会長(前列右)は、下地先生のおかげでレシピ集がまとまったと感謝を込める
今度、異動の決まった顧問の下地由恵先生(前列中央)の送別会を母親部で催す。松岡会長(前列右)は、下地先生のおかげでレシピ集がまとまったと感謝を込める














 

食は健康の基本、朝ご飯をしっかり取ろう
仲間博之校長

仲間博之校長
 

 本校でも、保健室を訪れる生徒が一日平均十七人いるという。それは、ほとんどが「気分が悪い」ということらしい。結局、朝ご飯を食べないで登校するために、気分が悪くなってしまうと思われる。食事をしっかり取るという事は健康な身体と心をつくるのに必要な条件。私が生徒たちに望むことは、朝しっかり食事を取って、昼は手作り弁当、夜は家族だんらんで夕食を、ということだ。食べるということは、お互い心を開くということになるから、決して親子の断絶もないと思う。
 卒業して島を出たら、家族と離れて生活する訳なので一人で食事のことも考えなくてはならない。幸い、本校の親や職員は熱心な方たちが多く、その熱意の結晶が今回の「料理ブック」に反映されたと思う。自活する上で、ぜひ活用して、健全な生活を送ってほしい。

熱心な母親たち、子どもたち幸せ
下地由恵養護教諭(母親部顧問)

下地由恵養護教諭(母親部顧問)
 

 昨年、年度初めの部会の中で「うちの子、ご飯が作れないけど、どうしよう」という卒業生の母親たちの悩みからこの企画が立ち上がった。それで一学期に、全家庭に向けて「我が家の身近な定番料理」を募集したのですが、いまひとつ反応がなく、それで、今度は三年生の家庭あてに郵送で募集したところ、結構集まった。職員たちにも協力してもらい、今回のレシピ集になった。
 とにかく、お母さんたちが熱心。卒業式のコサージュも生花で手作りしようということになって、三百十四人分のものを準備した。多分、創立以来初めての試みだと思う。ぜひ、恒例にしていただくと、生徒たちにとっても、よい思い出になるのではないでしょうか。最初、母親部の顧問と言われたとき、独身の私がどこまでできるんだろうと不安だったが、かえってとても勉強になった。皆さんに感謝でいっぱいです。

お母さんや先生に感謝でいっぱい!
友利文香さん(卒業生)

友利文香さん(卒業生)
 

 今の高校生は食事をしっかり取っていない気がする。特にこれから社会に出て行くと一人で食事を取らなくてはならない。そんな時、この料理ブックはほんとに役立つと思う。私も東京の大学(日大経済学部経済学科)に行くが、一人でアパートに住むことになる。いつもこのレシピ集を取り出していろんなものにチャレンジしようと今から楽しみ。基本的な料理から創作料理まであって、わくわくです。
 在学中、生徒会長という大任を担ったが、先生や生徒会のみんなに支えられ、充実した学生生活だった。これから、多くの知らない人たちの中に入っていくが、温かい郷里のことを思い出しながら、食事もお母さんたちの作った料理本でしっかり作り、頑張ります。

 レシピ集より

(なびぱんびん)
▽材料=小麦粉(薄力粉)(1カップ)、冷水(4分の3カップ)、シーチキン・ネギは適量。塩(少々)、油(少量)。
▽作り方=@ボールに冷水、塩、小麦粉を入れて混ぜる。Aシーチキンとネギを@に入れ混ぜる。Bフライパンに油を引きAを入れて焼き、両面がキツネ色になったら出来上がり。かつお節やソース、刻みのりをかけると、もっとおいしくなる。

(ふんわり卵の鮭ごはん)
▽材料=米(1合)、甘塩鮭(一切れ)、卵(1個)、日本酒(大さじ1)、しょうゆ(小さじ1)。
▽作り方=@米をといで、水に三十分ひたす。A炊飯器に水を切った米を入れ、その上に鮭、日本酒、しょうゆを入れ一合分の水をいつもより少し多めに入れて炊く。B炊けたら、かき混ぜた卵をご飯の上にかけて、さらにふたをして蒸らす。C蒸し終えたら卵、鮭をほぐすように混ぜる。
※この要領で、鮭の代わりに、ホタテとニンジンを使ってもよい。

(ソーメンチャンプルー)
▽材料=ソーメン、シーチキン、だしの素、塩コショウ少々、ネギ少々。
▽作り方=@ソーメンをゆで、ざるで水を切る。A熱いうちにボールに移し、シーチキン(油も使う)、塩コショウ、だしの素を入れたら出来上がり。冷たくして食べてもおいしい。また、スパゲティやウドンのバージョンも楽しめるよ。

(肉じゃが)
▽材料=スライス豚肉、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、しらたき、絹サヤ、めんつゆ、みりん。
▽作り方=豚肉は適当な大きさに切って、酒少々をかけ十分位置く。野菜は一口大に切り、しらたきは湯通ししておく。@鍋に油を少し入れ豚肉を炒める。色が変わったら野菜を入れる。A一通り、油が回ったら、だし汁をいれ少し煮込む。Bアクを取りながらめんつゆとみりんで味を調える。C皿に盛り、ゆでた絹さやを適当に乗せると見栄えもよく、食欲もわく。

(茶碗蒸し)
▽材料=卵(4個)、干しシイタケ、かまぼこ、三つ葉、だしの素、塩、しょうゆ・酒少々。
▽作り方=@ボールに材料を全部入れて混ぜる。A器に入れて蒸し器で蒸す。

(黒糖くずもち)
▽材料=黒糖の粉、イモくず
▽作り方=@なべに少量の水を入れて黒糖の粉を溶かす。A黒糖が完全に溶けたらイモくずを加える。B水を少しずつ加えてとろとろになるまで煮る。C適当な器に流しいれ、冷まして出来上がり。

(鮭の黄金焼き)
▽材料=鮭切り身(1人一切れ)、ニンジン、マヨネーズ、塩コショウ。
▽作り方=@鮭に塩、コショウして、グリルで両面を焼く。Aニンジンはおろし器でおろし、マヨネーズと混ぜておく。B鮭が焼けたら、表面にAをのせ、もう一度グリルで焼く。
 

 

お好み焼き
              お好み焼き
▽材料=ミックスベジタブル、小麦粉、水、卵、ツナ
▽作り方=@材料をボールに入れて、とろとろになるまで混ぜる。Aあとは、フライパンで焼くだけ。(前泊幸子さん提供)

簡単ピザ
                簡単ピザ
▽材料=強力粉(150c)、小麦粉(100g)、ドライイースト(6c)、塩(小さじ1)、油(大さじ1)、ぬるま湯(150cc)−A、ピザソース、好みの具(ピーマン、タマネギ、ベーコンなど)、ピザ用チーズ、クッキングシート。
▽作り方=@Aの材料を全部ボウルに入れ混ぜる。A三等分に分けめん棒で丸く伸ばす。B伸ばした生地はフォークで穴を開け、フライパンにのせる。C好みの具をのせ、ふたをして弱火で焼く。(松岡つや子さん提供)
ぶつ切りチキンのコーラ煮
        ぶつ切りチキンのコーラ煮
▽材料=ぶつ切りチキン(10本)、コーラ(1缶)、ネギ(適量)、しょうゆ(適量)
▽作り方=@鍋にチキンとコーラを入れ煮る。火が通ったら、しょうゆで味を調える。A出来上がった料理を皿に盛り付け、ネギをふりかけていただく。(仲村渠幸子さん提供)



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