ホームメードソープの勧め

手作り石けんで快適暮らし

若者の間で静かなブーム

  日に何度も使うせっけん。洗顔用、ボディー用、頭髪用と市販のものはそれぞれに区別され見た目も美しいが、添加物の入った商品はかならずしも安心・安全とはいえず、アトピー性皮膚炎など肌にトラブルを持つ人たちには使用できない物もある。そこで、手作りの安心せっけんを作り、生活を楽しもうという人たちが増えている。それも、おのおののアイデアを凝らしハーブのエキスを入れたり、ゲットウのせんじ汁を使ったりと、身の周りの物を活用して楽しんでいる。環境保全のために廃油のせっけん作りも盛んだが、それだと洗濯物にしか使えない。これから紹介するオリーブせっけんは顔、体、頭いわゆる全身に使用でき、台所でも使えるとあって、今、静かなブームを呼んでいる。(佐渡山政子)
 




 手作り石けんを楽しむ仲間。左から三浦・清水・川口・長坂・平間さん=宮古島市中央公民館

 


@カセイソーダを計る。56c

A金属のふたに2個穴をあける。ガラス瓶にカセイソーダを入れる。

Bカセイソーダに精製水180ccを加える

C手早くステンレスの焼き串か菜箸でかき混ぜる。

Dボウルにオリーブオイル458c(500cc)を入れる。

E70〜80度になるカセイソーダを冷水に入れて38〜40度に冷やす。

Fオリーブオイルを湯せんして38〜40度にする。同じ温度にしてカセイソーダを加える。

Gカセイソーダの入ったガラス瓶のふたをして開けた穴から少しづつオイルに加え、泡立て器で混ぜる。

H20分間、タネをとばさないように注意しながら、なるべく早くかき混ぜる。

I牛乳パックで作った型に入れるタイミングは、タネがマヨネーズ状になり、泡立て器を持ち上げたとき、したたるタネで表面に絵が描けるくらいの固さになったら、型入れ時。

 日に何度も使うせっけん。洗顔用、ボディー用、頭髪用と市販のものはそれぞれに区別され見た目も美しいが、添加物の入った商品はかならずしも安心・安全とはいえず、アトピー性皮膚炎など肌にトラブルを持つ人たちには使用できない物もある。そこで、手作りの安心せっけんを作り、生活を楽しもうという人たちが増えている。それも、おのおののアイデアを凝らしハーブのエキスを入れたり、ゲットウのせんじ汁を使ったりと、身の周りの物を活用して楽しんでいる。環境保全のために廃油のせっけん作りも盛んだが、それだと洗濯物にしか使えない。これから紹介するオリーブせっけんは顔、体、頭いわゆる全身に使用でき、台所でも使えるとあって、今、静かなブームを呼んでいる。(佐渡山政子)

 今年六月に開催された第一回宮古島環境フェア「あたらか祭り」でオリーブせっけん作りを担当した清水早子さんが、先日仲間たちに呼び掛けて、再度せっけん作りを楽しんだ。今回の講師は川口あけみさん。せっけん作りにはまって四年になる。北海道出身の平間直美さんは二カ月前からといいながら、すでに五回も挑戦している。三浦美恵さんは二度目の体験。宮古に住んで七年という長坂千明さんも島の環境に気を使い、自然のせっけんを広める活動をする。今回はオブザーバーとして参加した。
 @〜Hの作業の後 
 牛乳パックの型に流したタネは発泡スチロールなどの保冷箱に入れて一日寝かす。それから取り出し、日の当たらない通気の良い場所で五日−一週間乾燥させる。固まったらゴム手袋をはめ、好みの大きさに切り、四−六週間寝かせて出来上がり。@−Iの工程の中で気を付けることはカセイソーダの取り扱い。強アルカリで劇薬に指定されているので直接肌に触れたり、目に入らないようにする(マスクやゴーグルで保護)。
 カセイソーダにさえ気を付ければ台所でも作れるせっけん。あなたも、気の置けない仲間を呼んで、ケーキ作りの感覚で、健康や地下水保全のためにホームメードソープを楽しみませんか。(作り方の写真提供は清水早子さん) 

 オリーブ石けん材料
 【オリーブせっけん牛乳パック一個分】 材料−オリーブオイル(ピュア)458c、精製水(薬局で)180t、カセイソーダ(薬局で)56c。用意するもの−ガスコンロ、ボウル2個、泡立て器、デジタルばかり、ステンスプーン、ステン菜ばし、ゴム手袋、マスク、ガラス瓶(金属ふたで穴を2カ所開ける)、保冷剤、牛乳空パック2個、温度計2本(100度まで計れるもの)、ボウルの入る鍋。(作り方は右の写真参照)


 作る楽しみと贈る喜び/高橋康子さん


石けんづくりで生活が豊かに

 千葉県出身で、フラワーデザイナー。久松集落で教室を開きながら、ウエディング・フラワーも手掛ける。石けんづくりは今年の春から友人の勧めで始めた。研究熱心でさまざまな効用にも取り組み中。泡立てを良くするためにココナツオイル、日焼け止めにはごま油、冬場の保湿にははちみつや黒糖を加えるなど。「私はもともと、くせ毛がひどくて、市販の洗剤が使えないのですが、手作りのせっけんを使ってからは随分落ち着きました」と話す。
 カーテンで覆った床の間には、これまで作った色とりどりのせっけんがケーキのように並べられていた。
 「作る楽しみを覚えたら、もう次々とアイデアが浮かんで生活が楽しくなりました。それに東京の友人にも贈って喜ばれるので、またそれが励みになります」と笑顔がこぼれた。


 友情の輪広がる/川口あけみさん


石けんづくり歴4年の川口さん

 宮古に住んで五年になる。バイパス通りでカフェを営む。千葉県出身。手作りせっけん歴は四年。「東京で、友人を通し宮古のことを知った。何回か、遊びに来ているうちに住んでみたくなった。宮古は何もないというが、住んでいる人たちがそれぞれ生き生きと生活しているのが魅力なんじゃないかな」と話し、せっけんづくりを通してまた友情の輪が広がった。
 植物性の油を利用したオイル、パーム油(アブラヤシの果肉からとれる)やココナツ油などを加えることで、それぞれの効用が楽しめるとあって、雑誌などを通しその研究にも余念がない。「母の日には、保湿力の高いスクワランオイルを使ったせっけんを贈り喜ばれている。東京にいる友人たちにも何よりのプレゼントのようだ。作る楽しみと贈る喜びがある」と話す。

 


 完成した石けんはラッピングして贈り物に

 



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