ボールでつなぐ青年パワー
上野青年会

バレーボールで全国へ
 

 十一月十日から三日間の日程で東京都で開催される「第五十五回全国青年大会」(主催・日本青年団協議会など)のバレーボール種目に、県代表で出場する宮古島市上野青年会。県大会では1セットも落とさずに優勝し、勢いに乗っている。現在は全国制覇を目標に猛特訓の毎日。バレーボールを通して、心を一つにする上野地区の青年らを紹介する。(砂川智江)
 



全国青年大会のバレーボール種目に出場する宮古島市上野青年会=6日、上野体育館


 十一月十日から三日間の日程で東京都で開催される「第五十五回全国青年大会」(主催・日本青年団協議会など)のバレーボール種目に、県代表で出場する宮古島市上野青年会。県大会では1セットも落とさずに優勝し、勢いに乗っている。現在は全国制覇を目標に猛特訓の毎日。バレーボールを通して、心を一つにする上野地区の青年らを紹介する。(砂川智江)

全国制覇を目指し熱のこもった練習を重ねている=6日、上野体育館


 全国青年大会は、スポーツや文化活動などに取り組んでいる全国各地の青年たちが集まり、友好親善を深めるとともに、それぞれの地域において青年が各世代の中心となり豊かな社会形成を目指そうと開催される。
 上野青年会が全国大会へ出場するのは、一九八九年以来の十七年ぶり。当時は東京都武蔵野市に破れ二回戦敗退となった。昨年大会では、県勢が優勝しているだけに、全国制覇の思いは熱い。
 県大会での快勝ぶりを振り返り砂川尚也監督は「勝つべくして勝った」と余裕のコメント。「日ごろから一緒にやっているメンバーで各大会に出場して力を付け自信があった。しかも、どのチームより負けん気が強い」と話す。主将の砂川晃也さんは「苦しい場面で自分たちのバレーを通すことができれば全国優勝も難しくない」と自信をのぞかせる。
 練習は毎週水・金の二晩。各自仕事が終わった後に体育館に集合し、抜かりなく練習に励む。年代的に育児中のメンバーも多い。練習の後は汗をぬぐいながら「家族の理解があってこそ」と感謝の言葉を忘れない。
 大会まであと二カ月。「高校生からOBまで実践の練習相手をお願いしたい」と各世代のバレー選手に協力を求めている。
 


 

バレーで地域を元気に 監督 砂川尚也さん(39)

 「バレーを通して地域を元気にしたい」と意気込む砂川監督。青年層の活力は地域全体の活性化に直接波及すると考えている。
 「今、青年会活動が奮わない地域は多い。上野も昔ほど活発でなくなっていると感じる」と話し「それでも、各部落には伝統行事や郷土芸能といった財産がある。これらをしっかり受け継ぎ、次の世代へ渡していくためにも、今の時代を生きる青年層の役割は大きい」とコートの外での青年活動にも期待する。
 「これまで地域を育ててきたお年寄り、これから未来へ向かう子どもたちに、まずはバレーを通して、生き生きと躍動する大人の姿を見せたい」。全国制覇の目標は、地域への愛情につながっている。

目指せ 全国制覇

 砂川晃也(23)=宮国=主将、スパイカー 対戦チームに連続点を取られているときにチーム全体的に気持ちが下がり、ずるずると引きずられる傾向がある。全国大会では苦しいときほど気持ちを強く持ち、自分たちのプレーをしたい。

 下地敦(33)=新里=バックセンター バレーが好きで小学六年生のころから二十年続けている。このチームで各種大会に参加しているので意思疎通は良い。若いメンバーには、思い切りのある伸び伸びしたプレーを見せてほしい。
 

 砂川健一(31)=宮国=レシーバー 明るいチーム。上下関係がなく、和気あいあいとした雰囲気で互いに何でも言い合える良さがある。日ごろからの信頼関係が強力な土台になり、ここぞというときのプレーに生きている。

 勝連政作(26)=新里=ライトアタッカー この大会では、過去に父が全国出場し、自分も出たいという気持ちが昔からあった。親子二代の念願がかなってうれしい。父に胸を張って帰って来れるよう、最高の結果を残したい。

 下地淳市(28)=宮国=レシーバー 一人がミスをすると全体的な流れが悪くなりがちなムードがあるが、精神面の強化を目指しつつ今の勢いに乗れば、全国のチームに引けを取らないと思う。まずは着実に一勝をつかみたい。

 下地亮(26)=宮国=ライトアタッカー チームの勝利のために、まずは自分のミスを少なくするよう心掛けたい。練習ではレシーブ力の向上を意識している。バレーボールを純粋に楽しむ気持ちが、勝利への原動力になっている。
 

 久貝慎也(21)=野原=レフトアタッカー バレーボールは競技として楽しいだけでなく、身近な先輩たちと交流を深めたり、他チームのメンバーと出会うきっかけになり、自分にとってメリットが多い。感謝の気持ちで頑張りたい。

 砂川智哉(21)=豊原=レシーバー 趣味を満喫できるのは、周りの人たちに恵まれているからこそ。県大会は声も良く出ていたしチーム全体がまとまっていた。この勢いで波に乗り、全国大会でも初戦突破を目指したい。
 

 下里太樹(21)=野原=セッター 全国大会では身長の壁が予想される。自在な攻撃パターンを増やし、速さのある確実なバレーが展開できるように「攻め」のテクニックを上げることが課題。弱点を克服し、全国制覇を目指す。

 久貝智昭(28)=野原=レシーバー 県大会では、選手一人ひとりの攻撃パターンを広げることが全体のチーム力につながると実感した。それぞれが自己の課題を意識し、持ち前のチームワークの良さを生かして全国制覇を。

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