目指せ九州一起こせ北旋風
北中学校野球部

堅守と機動力が武器
九州中学軟式野球 8日開幕
 

 七月の第五十八回県中学校野球選手権・決勝で東江中との延長戦の末、両校優勝となった北中学校野球部。二十六年ぶりの県制覇で九州大会への切符を勝ち取り、八日に沖縄市野球場で開幕する第三十一回九州中学校軟式野球競技大会に出場する。初戦は九日、鹿児島県一位の川内南との対戦。決勝に進めば全国大会への切符を得る。エース・砂川幸乃輔を軸にした堅守と、チャンスに得点できる勝負強さで、起こせるか北旋風=B九州制覇にナインが挑む。  (砂川拓也)
 



県代表として九州制覇を狙う北中学校野球部ナイン=宮古島市民球場



直球とスライダーが武器のエース・砂川幸乃輔



攻撃のキーマン、4番に座る親泊貴敏


 県大会では那覇との一回戦に7―0と快勝して波に乗ると、二回戦では中城に3―0、準々決勝では糸満に4―1でそれぞれ勝ち、ベスト4に進んだ。
 準決勝は佐敷と対戦し、序盤の二回の三回にそれぞれ2点ずつを奪って優位に立つと、投げては砂川幸が佐敷打線を2安打に抑え完封。5―0で決勝に進んだ。
 東江との対戦となった決勝は一回と三回に1点ずつを奪って2―0と先手を取った。しかし五回に1点返されると、最終七回に痛恨の1点を奪われ同点に。結局両チームとも守り切り、延長十二回、規定により引き分けで両校優勝となった。
 九州大会への切符を獲得した北ナイン。練習にも熱が入る。学校のグラウンドだけでなく、宮古島市民球場も使い、入念に調整を重ねている。
 北の武器は堅い守りだ。エース・砂川幸と捕手・親泊貴敏のバッテリーを中心に、5試合でわずかに3失点。決勝までの4試合を通して1点しか奪われなかった。砂川幸は「点をやらなければ負けない。とにかく四球を出さないこと」と自らに課題を課す。リードする親泊は直球とスライダーを中心に投球を組み立て。これにカーブとフォークも織り交ぜ、「バックは守れるので打たせて取り、三振が欲しい場面では狙っていく」と力強い。
 もう一つの武器は仲間俊貴主将が「積極的な走塁で、チャンスをつなぐことができたのは良かった」という機動力。豊見山真コーチも「今まで使えなかった機動力を使えたのが勢いになった。次の塁を奪おうという意識が見える」と分析。九州でも果敢に次を狙い、相手をかき回す「足」がポイントになりそうだ。
 一方で課題は攻撃力。少ないチャンスをものにすることはできるが、チーム打率は高くない。キーマンの一人、1番を打つ仲間は「決勝では各打者ともボールを絞りきれず、何でも振っていた。積極性と選球のバランスが大事」と話す。もう一人のキーマン、4番・親泊は「今は少し調子が悪いが、チャンスで必ず回ってくると思うので、その場面でしっかり打ちたい」と力を込めた。
 各県で優勝、準優勝した強豪が集う九州大会。今回は地元・沖縄での開催で地の利もある。「お父さん、お母さんや地域の人たちが、一緒に戦ってくれることに感謝したい」と仲間。濱川太監督は「上に勝ち進めば勝ち進むほど、ミスが命取りになる。いかにミスを少なくするかがカギになる」と、集中力を高めている。        

     

100%以上の力で全国大会目指す



 

仲間 俊貴主将

 今は野球がとても楽しい。三年生は負けたら終わりなので緊張感がある。一戦一戦を大事に、自分たちの力を百パーセント以上出し切って、全国大会に出場したい。
 県大会では、これまで練習を重ねてきた走塁で良い面が出た。積極的に次の塁を狙うことでチャンス、得点につながった。九州大会でも、走塁の良さを生かしていきたい。

いつも通りの野球やるだけ



 

濱川 太監督

 選手たちの目標は全国制覇。まずは第一関門を突破し県代表になれて、少しは自信がついたのではないか。九州大会といっても、いつもやってきたことをやるだけだ。
 野球だけでなく、あいさつや態度、身なりなど、普段の面も含めて、気を引き締めていきたい。グラウンドの中でも外でも北中野球部の良さを見せたい。

 

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