県立宮古高校にラグビー部が誕生―。経験者の辺土名斉朝監督の赴任を機に、ラグビーに興味を持った生徒らが集まり昨年九月に同好会から部に昇格。現在は部員v人が公式戦初勝利を目指し、連日激しい練習に打ち込んでいる。ラグビーの楽しさを実感し、勝利に向かってがっちりとスクラムを組む生徒たちを紹介する。
(洲鎌恵仁)
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「まずは初戦突破」と意気込む宮古高校ラグビー部のメンバー |
モールでボールを押し込む |
スピードあふれるランプレー
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部員は他の部活をやめた人、スポーツ未経験者が半々。ラグビーの経験は全員がない状態からのスタートだった。
最初はグラウンドに倒れ込むことすら嫌がっており、立ち上がると土を払っていたという。
練習や試合を重ねることで、徐々にラグビーの楽しさに魅了され、今では練習に自主性が生まれ、プレーの確認やポジションについて意見を交わすようになった。
ラグビーのだいご味は激しいボディーコンタクトとスピードあふれるランプレー、流れるようなパスワークだ。別名「走る格闘技」とも呼ばれる。
ルールで特徴的なものが、楕円(だえん)形のボールを使用することと、ボールを前方に投げると反則になることだ。
得点は相手陣地にボールを持ち込むことや、キックでゴールポストの間を通過させることで入る。
試合に出場するのは十五人。ポジションは大きく分けるとフォワードとバックスに分かれる。フォワードはスクラムを組むなど力仕事が主だ。バックスは対照的にスピードを生かしボール相手陣地に運びトライを奪う。
昨年十月には県大会に公式戦初出場したが、宜野座に大差で敗れた。今年一月にはラグビーまつりに出場、名門の名護に敗れはしたものの、初トライを記録した。
結成間もない同部だが、タックルに関しては県ラグビー協会の関係者が舌を巻くほど激しさ。「タックルで一番大事なのが気持ち。怖がらず相手の腰へ体ごと飛びこむ。これがアララガマ精神ですかね」と辺土名斉朝監督。
同校以外に、宮古で競技を行っているのは、県民大会に出場する一般の宮古地区代表のチームのみ。力試しは同チームの胸を借りている。また、同チームは勝利を目指す生徒たちのために、ユニフォームを寄贈。物心両面で部員らを支援している。
友人に誘われて入部した伊良部貴紀君(二年)はスポーツ未経験者。「入部して体力が付いた。練習はきついし痛いが、タックルが決まった瞬間が最高の気分になる」と白い歯をこぼす。
辺土名監督は「ラグビーの魅力を伝えたい。将来は宮古から花園(全国大会)」と高い目標を見据える。
今月末には県高校総体に初出場する。連日、スクラムやモールなどラインアウトからの攻撃など練習を行っている。チームが一丸となってスクラムを組み、仲間にボールをつなぎ、初勝利へ向かって「トライ」する。 |
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日々の激しい練習に励む部員たち
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初戦突破が目標 |
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上総勇輝主将
ラグビーにはテレビで見て興味を持っていた。実際にプレーするとタックルが想像以上に痛かった。しかし、人を追い抜くことが他では味わえない最高の瞬間。高校総体ではまずは初戦突破を目指したい。チーム一丸となって頑張りたい。 |
勝つ喜び教えたい |
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辺土名斉朝(ただとも)監督
ラグビーを始めて普段の生活態度も良くなった生徒もいる。一生懸命になるものを見つけたと思う。みんなすごい勢いで教えたことを吸収している。勝つ喜びを教えたい。ゆくゆくはこの中から次の指導者が生まれてほしい。 |
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部員は次の皆さん。
▽山川玄太▽長間巧▽上地琢也▽下地啓喜▽大川稔▽伊良皆貴紀▽新城浩仁▽新里恒貴▽上総勇輝▽平良紀浩▽川平晃弘▽渡真利賢人▽津嘉山寛人▽下地智也▽友利太樹▽善平慎太郎▽狩俣力也
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