野球で輝け 上野っ子 

28年ぶり少年野球チーム誕生

 合い言葉は「やる気、勇気、負けん気」―。上野地区に二十八年ぶりとなる少年野球チームが誕生した。子供たちに、代表的な星座のように輝いてほしいとの願いを込め、その名は「上野オリオンズ」。チームのない同地区の児童はこれまで、隣接する下地や鏡原の野球チーム入りに所属してきたが、オリオンズ結成以来、上野小学校のグラウンドには上野っ子≠フ大きな声がこだまする。「いっぱい練習して優勝したい」が子供たちの夢だ。 (砂川拓也記者)



「上野オリオンズ」のメンバーら。(前列左から)砂川風響君、砂川敦志君、宮国航太君、垣花文也君、上地智貴君。(中列左から)渡真利綾汰君、砂川元希君、砂川大河君、友利叶夢君、下地晃太君。(後列左から)宮國芳美校長、平良優紀主将、与那覇陸君、2年生担任の浜川綾乃教諭、上地直哉監督=上野小学校グラウンド

合い言葉は「やる気、勇気、負けん気」

 野球が大好きな子供たちのために、チームを作ろうと言い出したのは昨年十月ごろ、お母さんたちからだ。その思いがお父さんたちにも伝わり、父母が一緒になってチームを結成しようと一念発起した。念願叶って二月十二日、結成の運びとなった。
 三月四日には、第九十四回春季学童軟式野球宮古地区大会に初めての出場を果たした。一回戦で下地チームと対戦し、結果は2―sと三回コールド負け。子供たちは一様に悔しい表情を浮かべたが、その戦いぶりに父母からは惜しみない拍手が送られた。上地直哉監督は子供たちの真新しいユニホーム姿に目を細め、「元気にプレーしているのを見て良かったと思った。これからも頑張ろうという気持ちになった」と振り返る。
 上野小学校グラウンド。月曜日以外は毎日、練習を行っている。練習時間には、父母らが一人、二人と駆けつけ練習を見守り、お父さんたちによる指導は熱を帯びる。失敗があれば厳しく注意するし、好プレーがあれば褒める。すべては「野球を好きになってほしい」(上地監督)という思いからだ。
 野球大好きな子供たちの頑張りと、父母の張り切りぶりに、学校関係者も大喜び。同校の宮国芳美校長は「一つでも多くの競技のチームがあることは、子供たちにとって素晴らしいこと。父母の皆さん、地域の皆さんには本当に感謝している」とほほ笑む。チームのほとんどを占める二年生の担任、浜川綾乃教諭は「チームワークや我慢強さも身に付けてほしい。大好きな野球をできるのは、お父さん、お母さんのおかげなので、感謝の気持ちを忘れないで」と話した。
 まだまだスタートの一歩を踏み出したばかり。上地監督は「これからチームを続けていくためにも、野球に興味がある子はどんどん練習に来てみてほしい。初心者大歓迎です」。一人ひとりの力はまだまだ小さいが、練習を重ねてみんなで一つの大きな力をつけ、まず最初のステップは、初勝利。その先に、大きな目標である「優勝」が見えてくる。
 メンバーは次の通り。(敬称略)
 【監督】上地直哉【コーチ】▽友利吉宗▽勝連励【マネジャー】▽砂川克敏【選手】▽砂川元希(三年)▽平良優紀(主将)▽砂川大河▽垣花文也▽与那覇陸▽上地智貴▽砂川敦志▽友利叶夢▽下地晃太▽渡真利綾汰▽芳山巧丞(以上二年)▽砂川風響▽宮国航太▽宮国一葉(以上一年)


 写真説明・ナインのお父さんたちが、手取り足取り、子供たちを指導
                ・(上) 打ったら走れ!懸命に一塁を目指す
         ・(中) 必死の表情でボールに飛びつく
 

野球の楽しさ伝える/上地直哉監督

 子供たちは教えたことをどんどん吸収する。焦らず、野球の楽しさを伝えたい。それを通して、互いに励まし合って頑張れるよう、育ってほしい。

優勝目指して頑張る/平良優紀主将


 試合で負けたときはとても悔しかった。好きな選手は、打つのも守るのもすごくてかっこいいイチロー選手。これからいっぱい練習を頑張って、優勝して、将来は甲子園に行きたい。

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