新体操って楽しい!

新体操教室

 動きの美しさや芸術的表現を競う「新体操」。宮古ではなじみの少ないこのスポーツに、女の子たちが挑戦している。現在3歳から小学校5年生までの約20人が週に一度、市内の児童センターで練習に汗を流している。新体操の楽しさや厳しさを体験している子供たちの活動を紹介する。
 (洲鎌恵仁記者)



       
教室で新体操を学ぶ子供たち。いつも笑顔でいっぱい

リズムに合わせ「ワン・ツー・スリー」

 「ワン、ツー、スリー、フォー」―。練習場には子供たちの元気な声が響き活気に満ちあふれる。リボンで美しい曲線を描いたり、ボールやフープを使ってポーズを決めたりと、新体操の楽しさを味わっている。
 新体操は「動く芸術」とも呼ばれる。ジャンプやバランス、ピボットなど柔軟性を見せる徒手運動と、ロープやフープ、クラブ、リボンなどを使う手具操作で美を追求するスポーツだ。
 この教室は今年七月から開催された。新体操を普及したいと考え、指導者を探していた儀間真智子さんが、新体操の経験者で運動指導士として活動している富田美香さんと出会ったことがきっかけで実現した。
 儀間さんは「宮古には女の子のスポーツが少ない。沖縄本島や石垣、久米島にも体操クラブはある。宮古でも定着させ、体操クラブの将来できるようになれるようにしたい」と意気込む。
 宮古には新体操を練習には適した環境が整っておらず、現在は宮古島市児童センターで練習している。練習は柔軟体操から始まり、バーレッスン、レベルに合わせて個人や団体で練習を行う。
 最初はボール一個から始まるなど手探り状態。しかし、初めてこの競技を体験する子供たちの表情は明るく、練習するごとにみるみる上達。活動はまだ四カ月だが、富田さんを驚かせるほど急成長を遂げている。
 飯田遥さん(北小五年)は「最初は練習がきつく感じた。今はできるようになって楽しい」と笑顔を見せる。また、大野恵理奈さん(同)は「みんなで一つの技を成功させるとうれしい。また頑張りたくなる」と白い歯をこぼした。
 子供たちは「もっと練習して、チャンスがあればたくさんの人に見てもらいたい」と練習に汗を流している。問い合わせは儀間さん(電話・090・7390・0337)まで。
 主なメンバーは次の皆さん。(敬称略)
 ▽大野恵理奈▽宇江城あみ▽儀間采佳▽川満さわ▽平良りな▽飯田遥▽下地奈々子▽上地もか▽下地くれあ▽根間彩佳▽佐敷さえ▽渡真利みや▽高江洲みろ▽高江洲みね▽波名城なつき▽奥平みすず▽宮城瀬奈▽小林ちひろ▽砂川まりな▽池間優花▽池田実聡▽新城さとい▽砂川美桜▽金田美奈子

 写真説明(上)・真剣な表情でリボンの練習に取り組む
 写真説明(下)・新体操は団体競技もある。フープとボールを空中で交差させる

成長ぶりにびっくり/富田美香さん

 子供たちの指導にあたる富田美香さんは、新体操競技でインターハイや国体に出場した経験を持つ実力者。
 富田さんはひときわ大きな声で指導し、子供たちの気を引き締める。「遊びなのか練習なのかはっきりさせたい。練習中はきちっと集中することが大事」と話す。
 子供たちも熱心な指導に応えるように一生懸命練習を重ねる。「教えて楽しい。みんな吸収が早くてびっくりさせられた。短い期間でこんなにうまくなるとは」と成長ぶりに驚いている。
 大きな技が成功すると子供たちと一緒に喜びを分かち合う。「子供たちが新体操を楽しんでもらえればうれしい」と屈託のない子供のような笑顔を見せる。

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