地域の子供は地域で育てる 

西辺小学校読み聞かせバンビの会

 子供たちに「本を好きになってもらいたい」という一心で活動し、今年で丸五年となった「西辺小学校読み聞かせバンビの会」(見里つや子会長)。会員は同校の在校生、卒業生を子に持つお母さんたちだ。活動を続けるにつれ、会員と子供たちとの心が通い合うようになった。「子供たちと一緒に私たち親も楽しんでいきたい」。「地域の子供は地域で育てる」。同会の愛情いっぱいの活動ぶりを紹介する。

 (砂川拓也記者)



読み聞かせバンビの会のメンバー。(前列左から)友利美和子さん、濱川加代子さん、仲間みゆきさん、この日のゲストだった荻野鉄矢さん、前泊千秋さん、見里つや子さん、友利克枝さん、前泊君枝さん、下地みどりさん。(後列左から)濱川武子さん、下地悦子さん、楚南早苗さん、仲間幸枝さん、友利勝美さん、上原直美さん、
池間盛子さん、伊良部智佳子さん、橋本克美さん=西原地区公民館
 

読み聞かせで心通う

お母さんたち愛情いっぱい

 同会は現在、二十人の会員が所属。毎週木曜日の朝、西辺小を訪れ、会員を一・二年生、三・四年生、五・六年生の担当に分け、読み聞かせや紙芝居などを披露する。すべてはボランティアだ。
 結成は二〇〇〇年七月。今の六年生が一年生のころ。当初の会員は五人だった。濱川武子さんは「最初は人数が少なくて、活動しようにも大変だった」と振り返る。
 今では順調に会員数も増え、低学年にしかできなかった読み聞かせも、全学年の子供たちに届けられるようになった。夏休みと冬休み前には、「おはなし広場」と題した活動も。先月九日、西原地区公民館での「おはなし広場」では、読み聞かせだけでなく、「ペープサート」と呼ばれる紙の人形劇や、エプロンから飛び出す物語が楽しい「エプロンシアター」などを披露。子供たちの目はくぎ付けだ。
 同じく結成メンバーの濱川加代子さんは「子供たちが成長していく様子が分かるから達成感が大きい」と目を細める。
 前泊千秋さんは、子供が中学生になった今も会に参加する。「子供たちが感情をストレートに表現し、感動するのを見て、自分も感動できる」と笑顔が絶えない。
 今年度からは同公民館で週二回、「平良市地域子ども教室」も始めるなど、活動の幅が広がっている。
 活動を通して、子供たちが地域の大人を覚え、大人も子供を知ることができるのも大きい。「子供たちと心の交流ができればうれしい。『させていただいている』という気持ちでやっていきたい」と会長の見里さん。愛情いっぱいのお母さんたちが、子供たちの成長を温かく見守る。
 会員は次の皆さん。(敬称略)
 ▽見里つや子(会長)▽友利美和子▽濱川加代子▽仲間みゆき▽前泊千秋▽友利克枝▽前泊君枝▽下地みどり▽橋本克美▽伊良部智佳子▽池間盛子▽上原直美▽友利勝美▽仲間幸枝▽楚南早苗▽下地悦子▽濱川武子▽仲間千恵美▽松川梨枝子▽上原美智子


 写真説明(上)・「何が飛び出すかな?」子供たちを引きつけるエプロンシアター
 写真説明(下)・専用の大きな絵本を使って読み聞かせ。子供たちの表情は真剣そのもの


練習の成果を発揮して息の合った劇を展開したペープサート


会員それぞれ時間をやりくりして練習したダンス。そろいのシャツに、帽子は手作り

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