利用者、職員に弾む笑顔

 
「楽しく過ごす喜びを」 

デイサービスセンター「 宮古ぷからす館」

 和やかな雰囲気の中、体操やレクリエーションに興じる高齢者たちの楽しげな笑い声が響く。「笑う門には福来たる」とは利用者の弁。温もりあふれる家庭的な空間と、さまざまな場面で音楽を取り入れた過ごし方がデイサービスセンター「宮古ぷからす館」(前里盛雄社長)の特徴だ。利用者もスタッフもとにかく明るい。「利用者の元気な笑顔が一番の宝」と、お年寄りたちの心の健康をサポートする「宮古ぷからす館」を紹介する。(砂川智江記者)

      

楽しく笑って心身共に元気になろう。レクリエーションに張り切ることができるのも、愉快な仲間たちがいるからこそ

笑う門には福来たる

 スタッフがとにかく明るい。レクリエーションなど皆が集まる時間には、漫才を思わせるような掛け合いが自然に飛び交い、利用者の間を飛び回り、お年寄りたちの楽しげな会話と笑顔を引き出す。それでも、1人ひとりへの目配り気配りは決して欠かさず、それぞれの表情や調子を素早く読み取ってフォローするさりげなさも。管理者の与那覇秀樹さんは「利用者の皆さんの中には、一人暮らしだったり、家族が昼間仕事などで留守にしている家庭も多い。だから、1日の触れ合いの中で『きょうも来て良かった』と思ってもらえなければデイサービスの意味がない。楽しいひとときを過ごす喜びを感じてほしい」と言う。「全体的に明るいムードがあれば、何となく気持ちが沈みがちのときでも周囲の笑顔に引っ張られて元気になると思う」と、集団のメリットを最大限に生かし、健やかな居場所づくりに全力を尽くす。
 前里社長は「デイサービスとしての役割の向上はもちろん、将来的には夜間や短期間に高齢者を預かるショートステイの機能を整備し、家族の介護負担軽減につながるお手伝いをしていきたい」と構想を語る。さらに「せっかく平良市内の住宅地に立地しているので、近所の子供たちが宿題をしながらお年寄りと触れ合う場にもしていければ」と地域交流の輪を広げたい考えだ。
 また、音楽があふれる空間づくりを推進する前里社長の考えで、フロアにはいつもさまざまな曲が流れる。声楽家の小川明子さんを招き、ピアノ伴奏で童謡を歌ったり、指体操を楽しんだり。小川さんは「CDやカセットもいいが、体に響く生演奏で歌を歌い、ストレスを発散してほしい」と話す。ボランティア団体などの慰問も盛ん。六月は「かぎ花バンド」の宮地ひろしさんが来所して、歌とトークで利用者たちを喜ばせた。
 相互の交流と職員たちの弾むような明るさで、「宮古ぷからす館」の利用者たちには、いつもリラックスした笑顔があふれている。職員は次の皆さん。(敬称略)
 ▽社長=前里盛雄▽管理者=与那覇秀樹▽島尻洋一▽下地佑実▽与那原美津子▽伊波美由紀▽山口みどり▽長浜喜代江▽下地成子▽古波蔵規子
所在地は平良市下里1326―1。電話番号は74―2146。



ラジオ体操で体をほぐす利用者たち



慰問も楽しみの一つ。「かぎ花バンド」の宮地ひろしさんが情感たっぷりの歌声を披露した




いつも明るいスタッフたち。(前列左から)与那覇秀樹さん、島尻洋一さん、伊波美由紀さん、下地成子さん、(中列左から)長浜喜代江さん、古波蔵規子さん、与那原美津子さん、(後列左から)山口みどりさん、前里盛雄さん、下地佑実さん

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