安くてうまいと好評

 
手づくり料理ずらり 

池間漁協女性部「うみの母ちゃんたちの市場」

 その名も「うみの母ちゃんたちの市場」。池間漁業協同組合女性部(野原悦子部長)が、池間漁民研修センターを利 用してスタートさせた。毎週日曜日、同センターには近海の魚を使ったてんぷらや揚げ魚、モズクのてんぷらなどの海 の幸から、取れたての地元の野菜、漬け物といった総菜など、手づくり料理がずらり。母ちゃんたちの愛情たっぷりの料理を求め、朝から客でにぎわう。
   (砂川拓也記者)



「うみの母ちゃんたちの市場」のメンバー。(前列左から)仲間愛子さん、小禄有子さん、山口由美子さん。(後列左から)伊良波みどりさん、与那嶺ヒデさん、仲間安子さん、女性部長の野原悦子さん、仲間キヨさん=池間漁民研修センター

「母ちゃん」の愛情たっぷり

 同市場は5月に始まり、取材の日で5度目を迎えた。日ごろはあまり活用されていない池間漁民研修センターを存分に活用。調理場には、母ちゃんたちのにぎやかな声と揚げ物の音が響き、料理の良い香りがただよう。野菜の漬け物などの総菜はほとんどが100円。味・ボリュームともバッチリの魚料理も安く提供しており、売れ行きは好調だ。
 「毎回、料理に工夫を凝らし、アイデアを出し合って商品にしている」と部長の野原さん。その通り、この日はサメの肉を練って揚げた団子や、カボチャとレモン汁でつくったジュースなど、アイデア料理が客の好評を得た。
 「『地産地消』につながれば」との思いを持つ野原さんは、「池間の近海で取れた魚とか、野菜なども島の農家に協力してもらって、できるだけ地元のものにこだわって出したい」と話す。センターには顔なじみの池間住民のほか、平良市内など宮古各地からの客が代わる代わる訪れ、おいしそうな商品の数々を見定める。
 メンバーが親しみやすいこともあって、客も気軽に会話を楽しむ。市内下里に住む川満キヨさん(65)は、揚げ魚やモズクのゼリーなどを買い求めた。「皆さんとても話しやすいし、品物も安い。また来週も来たい」と笑顔を見せた。
 父の日に当たったこの日は、魚汁を無料サービス。「その代わり、ごはんは買ってね」と、店頭担当の山口由美子さんと客の軽快なやりとりは途絶えることはなく、客らはおいしい魚汁に舌鼓を打っていた。
 「みんなに喜んでもらえる市場にしたい。そのためにも、ずっと継続していけるように楽しんでやりたい」
 野原さんの思いは、メンバーみんなの思いだ。
 開催は毎週日曜日、午前9時―午後1時。池間漁協近くの池間漁民研修センターで。

 メンバーは次の皆さん。(敬称略)
 ▽野原悦子(女性部長)▽伊良波みどり▽与那嶺ヒデ▽仲間安子▽仲間キヨ▽仲間愛子▽小禄有子▽山口由美子▽上里タミ子▽上原キワ子



大きなシイラを豪快に



揚げ物の鍋は常に「フル稼働」



魚の天ぷらは大人気




軽快な会話が飛び交い、常ににぎやかな売り場

top.gif (811 バイト)