吹かせ!うえのっ子旋風 

上野中男子バスケット部

 上野村立上野中学校(与那覇正博校長)の男子バスケットボール部が、第12回県中学校選抜優勝大会(2月13日、本部町)で優勝した。県制覇は同校始まって以来、初めての快挙。「九州、全国制覇」を目指す部員たちの根性の勝利だった。現在は九州大会(3月11−13日、長崎県)に向け練習を頑張る毎日。第1の目標達成に気合い十分だ。  (新城孝夫記者)



 
左からN上地元氣(2年)E根間力哉(1年)K川田基司(同)H砂川祐亮(2年)D上原壮太郎(1年)F砂川貴哉(2年)L小禄洋平(同)J我如古雄大(同)I新里剣斗(1年)P平良洋次(2年)C崎原忠夫(1年)O崎原政樹(2年)M川満航(同)Q我如古博斗(同)(丸数字は背番号)

九州制覇に気合い十分

 上野中男子バスケット部の県大会における過去の成績は現チームを含む数回のベスト4が最高。今回、これを上回り校史に輝かしい業績をしるした。
 部員14人のうち、2年生9人は小学校4年生のころから、チームメートとしてバスケットボールに親しんできた。小学校6年生の時には、ミニバスケットの県大会を制覇。中学校での活躍も期待されていた。2年生中心の新チームは、昨年8月からスタートし、以来、快進撃を続けている。
 同チームはセンター・砂川貴哉の高さ(身長190センチ)を生かしたゴール下からの攻撃と、貴哉が取ったリバウンドを砂川祐亮につなげるコンビ速攻が一番の持ち味。ほかに二線、三線速攻と攻撃パターンは多彩だ。
 県大会の1回戦は持ち味を生かし難なく突破。2回戦は那覇地区大会優勝校の那覇中を、苦しみながらも破り、波に乗った。準決勝は優勝候補の筆頭コザ中(沖縄市)が相手。2回戦同様、接戦を勝ち決勝に進出した。優勝を決める大一番は、県新人大会(12月)の優勝校・仲井真との対戦となった。同校は12月の大会の準決勝で、苦杯を喫した相手。雪辱に燃える上野は前半から快調に得点を重ね、第3クオーターの終了時点では、10点差とリードを広げた。しかし、第4クオーターに入ると追い上げられ苦しい展開。最後は、1点差まで詰められたが、耐えしのぎ念願の優勝を果たした。
 外間聡監督は「12月の県大会では、焦りが敗因になったが、今回は踏みとどまることができた。精神力が向上した」と成長を評価する。
 与那覇校長は「小規模校でもやればできることを示した」と活躍をたたえ、今後に向けては「さらに精神力を磨き、九州大会でも優勝してほしい」と期待する。
 練習は放課後、攻守の基本や実践形式を中心に行われる。互いに声を掛け合い、練習メニューをこなす姿は気迫にあふれる。コーチは同校バスケット部の先輩・新里修一郎さんが務め、実戦形式の練習では、細かいところまで指導する。
 九州大会に向け、キャプテンの小禄洋平君は「自分たちのプレーで勝つ」と、気合十分。新里コーチは「県代表として、自信を持って精いっぱいやってきたい」と話す。

 写真説明・練習のプレーも実践さながらに気迫あふれる


※レギュラーメンバーの中で、主力の選手9人(2年生)を紹介
@身長
Aポジション
B九州大会の抱負など
C目標
(名前の前の○の中の数字は背番号)

F 砂川 貴哉
@190センチAセンターB一点でも多く取れるようチームワークを大事に頑張る。守りもしっかりしたいC優勝する

H 砂川 祐亮
@166センチAスモールフォワードB県大会で簡単なシュートミスがあった。九州大会ではそういうことを無くすようにするC優勝する

J 我如古 雄大

@173センチAシューティングガードBスリーポイントをいっぱい決めて、優勝できるように毎日の練習を頑張るC九州大会制覇

N 上地 元氣
@155センチAガードB県大会では、ディフェンスがよくなかった。九州大会ではガードとしての役割を果たしたいC必ず優勝する

P 平良 洋次
@171センチAシューティングガードBリバウンドを取って、速攻につなぐ。練習ではシュート力を強化したいC力が一つになれば九州大会制覇はできる

M 川満 航
@162センチAフォワードBディフェンスを頑張る。一本でも多くシュートも決めたい。悔いのないよう一生懸命プレーするC九州大会制覇

O 崎原 政樹
@168センチAパワーフォワードBリバウンドを取って、ディフェンスもしっかり攻撃につなぐ。シュートもたくさん決めたいC九州制覇

Q 我如古 博斗
@165センチAフォワードBミドルシュートを練習して、確実に入れられるよう頑張るC優勝を目指し一戦一戦集中したい

L 小禄 洋平
@162センチAフォワード(キャプテン)Bチームワークを大事に自分たちのプレーで勝てるようにするC全員で点を取って優勝したい
 

 
自信を持ってやる
   新里修一郎コーチ

 貴哉の高さを生かした攻撃と、貴哉が取ったリバウンドから祐亮につなぐ速攻が一番の武器。祐亮が走ったら、まず止められることはない。九州大会では、そうした持ち味を生かしながら、相手チームの裏をかくような攻撃も取り入れたい。
 課題は守備にあるので、大会までは完成させたい。現在、宮古のバスケット関係者の指導を仰ぎ、高校生とも練習している。残された期間で課題を克服し、県代表として自信を持って精いっぱいやってきたい。

 
もっと精神面を強く
      外間聡監督

 精神面の強化が課題。調子に乗ると引き離すが、その逆の場合もある。九州大会には、自分たちのプレーに自信を持って臨んでほしい。
 選手たちの能力は高いものがある。ベストコンディションで臨めば、いい結果を必ず出せると思う。九州大会を勝ち抜いて、目標である夏までの全国制覇を達成してほしい。大会に向けた練習中、あるいは大会中には特に、けががないように気を付けてほしい。

 
勝利への執着心を
   与那覇 正博校長

 センタープレーヤーの砂川貴哉を中心にした高さの攻撃と、貴哉と砂川祐亮のコンビ速攻が特徴的な攻撃パターン。2人をはじめ各選手の技術やチーム力はどこにも負けていない。ただ、スタミナや少し気を抜くところが懸念材料としてある。勝利への執着心、闘争心が培われればどこにも負けない。
 沖縄勢は過去に九州大会を何度か制覇している。同じ中学生であり、恐れることはない。これまでの練習の成果を発揮し、自信を持って自分たちのプレーをすれば優勝できる。

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