明るく健やかに育って

 力を合わせて 子育て支援 

平良市母子保健推進員会

 「子供たちが明るく健やかに育ってほしい」。平良市母子保健推進員会(松岡つや子代表、会員19人)は、そんな思いで日々の活動を頑張る「パニパニ(元気な)仲間」たちだ。活動は同会が結成した会員劇団「ぼっしぃ」による健康教育劇・紙芝居の上演や子育て相談、乳幼児健診・予防接種勧奨と幅広い。同会は過去の活発な活動が評価され昨年は県の母子保健推進大会で大会長表彰を受賞した。
   (新城孝夫記者)



前列左から松岡つや子、国仲恵利、上里栄子、平良若代、砂川小夜子、狩俣信子、下地ひろ子、大野雅彦、後列左から武島和美(保健指導係長)、仲宗根美佐子(保健師)、下地則子、崎山やす子、澤岻恵(看護師)、儀間ゆかり、池村玉枝、ジョンソン幸代、与那覇朝子、前泊和子、楚南みゆき、武富恵子(事務職員)、洲鎌多美子、川上千恵子(敬称は略させていただきました)=平良市保健センター

会員劇団「ぼっしぃ」大活躍

 平良市母子保健推進員は、小児科医が皆無だった1974(昭和49)年、母子保健事業の充実を目的に4人でスタートした。乳幼児健診や予防接種の勧奨、母親たちとの子育て相談などを役割とする会員たちは、日々研さんを重ね活動内容をステップアップ。2001年には健康教育紙芝居や劇を演じる会員劇団「ぼっしぃ」を旗揚げし、活動の幅がぐんと広がった。
 野菜を食べることの大切さをテーマに活動した02年度は、寸劇「みんなのウンチはどんなウンチ」を市保健センターや保育所などで初演。「野菜を食べない子のウンチはコロコロウンチ、食べる子はバナナウンチ」といったアイデア抜群の劇(後に大型紙芝居)は子供たちに人気で、現在まで続いている。台本、道具、絵とすべて手作り。真心込もった紙芝居は、母親たちからも「子どもたちが紙芝居を見て、野菜を食べるようになった」と好評という。
 03年度は「虫歯予防」を、そして今年度は「予防接種のすすめ」をテーマに大型紙芝居を上演するなど、パニパニぶりは増すばかりだ。
 子育て相談は家庭訪問や保健センターの赤ちゃん広場や子育て広場開催の際に受けている。会員たちによれば、子育てに悩む母親が多く、背景には核家族化や情報化の進展があるという。会員の1人、上里栄子さんは「(祖父母に代わって)子育ての経験を若い母親たちに伝えていくことが大きな役割」と強調。また「若い母親は、本を読みすぎてマニュアル通り子供を育てている。子供は、長い目で見てあせらずゆっくり育てるべきだ」と助言する。
 月1回の定例会は、互いの情報を交換し親交を深める場。冗談が飛び交い、世間話にも花が咲くなど和やかな雰囲気だ。代表の松岡つや子さんは「とても楽しく、毎月の集まりが待ち遠しい。1度も欠席したことはありません」と表情を輝かせる。保健センターの保健師、仲宗根美佐子さんは「住民と行政のパイプ役として、母子保健事業に協力していただき感謝している。ぼっしぃ劇団は、子供の健康教育に大きな役割を果たしており素晴らしい活動。みんなの力で母子に優しいまちにしてほしい」と話す。
 ※ぼっしぃ 母子保健推進員の略称

 写真説明(上)・劇団「ぼっしぃ」は子供たちから大人気
 写真説明(中)・野菜食べたらバナナウンチが出たぞ。「みんなのウンチはどんなウンチ」の1シーン。
 写真説明(下)・かわいいね。赤ちゃん広場で赤ちゃんと遊ぶ会員

 予防注射100%目指す 代表の松岡つや子さん
 推進員になって7年目になります。幼児健診や予防接種の勧奨のため、家庭訪問をしますが、顔と顔が会えば育児の話も出てきます。その際は、未熟ではありますができる限りの相談に応じています。ある時、「子供が泣いてばかりで困っている」という母親に出会いました。その時は「外に出るように」と話しました。現在子供はあちこちはしゃぎ回っており、母親の悩みは解消されたようです。子育てで困っていることがあれば、1人で悩まず気軽に相談してください。保健センターに電話すれば、推進員と連絡が取れます。
 現在は情報がはんらんし、子育てにも影響していると言われています。ベテラン母親の会員たちからも話を聞きますが、子育ての相談は生の声が良いように感じます。本などの情報だけに頼るようなことはしない方が良いと思います。
 私たち会員は相談のほかに、会員劇団「ぼっしぃ」を結成し健康教育劇・紙芝居を上演するなど、張り切っています。今年は予防接種100%を目指し「みんなはバリアもってる?」を上演しています。特に母親に見てもらいたい紙芝居ですので、機会があればご覧ください。
 これからも会員一同、子育ての手助けのため頑張る所存ですので、皆様の協力支援をお願いします。

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