バリアフリーダイビングは、体の不自由な人を2―4人のインストラクターがサポートする形で行う。大会では最初にプールで練習し、本番は伊良部町の海に潜った。
深さは5―15メートル。初めて海中を泳いだ足の不自由な新城国弘さんは「すごく胸がドキドキしていたが、半分うれしかった。まるで夢の世界だった。魚やサンゴが素晴らしかった」と、当時の感動を話した。
与那覇さんは「(大会を)やって良かった。みんなの自信につながった」と喜び、今後に向けて「宮古島では多くのダイバーが(バリアフリーダイビングの)ライセンスを持ち、安全に泳げることをうたい文句にしたら、宮古のPRになる」と話した。
全国のバリアフリーダイビングインストラクターの免許所持者は26人で、うち宮古が9人と人的受け皿は宮古が進んでいる。専務理事の中谷清治さんは「バリアフリーの社会づくりは、時代の流れ。しかし、宮古では現在、交通機関やホテルなどのバリアフリー施設が整っていない。 |
レギュレーターという呼吸装置をつけて、呼吸の練習をする参加者
昨年10月のバリアフリーダイビング大会の練習には翔南高校のダイビングプールを利用した。参加者たちはインストラクターの指導のもと呼吸やバランスの取り方などを習得した |
喜びのVサイン。大会本番は伊良部町下地島近くの中の島チャネルというダイビングポイントで行われた。参加者たちは熱帯魚やサンゴ、海中遊泳に感動していた
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めていきたい」と抱負を語った。
同組合が取り組むバリアフリーダイビングは、インターネットで全国に発信され、昨年は約50人が利用した。
組合の活動には支援の輪が広がり、今年の6月末には「バリアフリーダイビングの為のチャリティーフェスタ」が、マティダ市民劇場で開かれ、保育園児や琉舞・日舞の各教室、バレエスクールなどが舞台に立った。
【 バリアフリー 】 高齢者や障害者が生活していくうえで障害になっているものを取り除くこと。 |