ひらら市場は、生産者と消費者が直接触れ合える露天市場。地元産品の消費(地産地消)拡大による地域活性化や野菜農家、特産品製造業者の流通支援―などを狙いに平良市が今年3月からスタートさせた。
ひらら市場のような「地産地消」の取り組みでは「生産者の顔の見える安全な食材の供給」が特徴として挙げられ、このあり方は、食に対する安全志向の高まりを背景に重要視されるようになった。
4回目となった8日の市場には、18人が出荷した。商品台には、ゴーヤーやカボチャ、ピーマン、メロン、トマトなど、新鮮な季節の野菜がずらり。台の前に立った農家は「いらっしゃい」の呼び声も高く、売りまくっていた。「ンニャピティーツ、フクルンカイイジフィール(もう1つ袋に入れてくれ)」「ナラン、オバサンナカナーン(どうしようもない、おばさんには負ける)」。こんなユーモラスなやりとりも聞こえた。
価格はゴーヤーが2本100円、袋いっぱいのピーマンが100円、ベニイモが1袋100円など超安値。新鮮な上に安いとあって、どれも飛ぶように売れていた。
池間島からは、名産のカボチャてんぷらやカツオみそ、モズクてんぷらなどが出品された。これらの品は試食販売され、客たちは、好みの味を買い求めていた。新城サヨさんは「市場が開かれてから、仕事が増えた」と、市場の開設に感謝した。
出荷農家の推移をみると、初回が26人、2回目14人、3回目26人、4回目が18人と日によって増減している。4回目の18人のうち、7人は事務局に預けて販売、11人は自分で販売した。同市場を運営している平良市経済部の長浜博文農政課長は「軌道に乗ったら特産品販売所を造って農家に運営させたい」と、将来の計画を話した。
写真説明(上)・採れたてのゴーヤーを手に取り「新鮮だね、買おうかな」
写真説明(下)・「ベニイモ、キュウリ、何でも100円」、伊志嶺さんの呼び声が弾む |