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棋力向上・普及に尽くす
 
子供たちを手ほどき
 
宮古将棋クラブ「将龍会」

 
 将棋は、盤上で駒を駆使し王将捕りを競う頭脳のゲーム。宮古将棋クラブ「将龍会」(会長・平出雅也)の会員らは週に3回、平良市の南西歯科医院2階の本部道場に集い、対局を楽しむ。メンバーは大人の会員から小・中・高校生と幅広い。同会は道場での鍛錬や定期的な将棋大会を通して棋力向上と将棋の普及に努めている。

 将龍会は、元会長の砂川正男さんが宮古毎日新聞の「10円玉コーナー」で将棋同好会の結成を呼び掛け、4人の仲間が集まったのが始まりだった。最初のころは細々と会を続けていたが、会員が増えて会の名称を付けることになり、1988年8月、宮古将棋クラブ「将龍会」が誕生した。
 4人で始まった会員は、現在20人。日本将棋連盟宮古支部と沖縄将棋連合会宮古支部の会員も兼ねている。

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日々切磋琢磨し将棋の腕を磨いている将龍会の仲間たち(前列左から2人目が平出会長)

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市民文化祭将棋大会で優勝した嵩原さん(右)が子供と指導対局=市民文化祭将棋大会会場

 去る18日は、平良市民総合文化祭の将棋大会が市中央公民館で開かれ、同会が取り仕切った。
 参加者は小学生20人、中・高生15人、大人8人。当初と比べ児童生徒の参加者は大きく増えた。
 子供たちは、一心不乱に盤をにらみ駒を動かしていた。盤に向かうと行儀が良くなるのは、将棋にそれだけ魅力があるからだ。
 高校生の部では、道場で技を磨く上里巧君(宮古高校1年)が優勝。同じく儀間智君(同)が準優勝した。道場に通う小学1年の砂川泉月(みずき)ちゃんも頑張った。母親の佳子さんは「将棋をしてから、精神面がたくましくなった」と話す。大人の部で優勝した嵩原正弘さんは、対局の終わった子供たちを相手に手ほどき。同会幹事の友利克成さん(南西歯科医院長)は大盤で、詰めの手筋などを解説していた。
 大会終了後、クラブのメンバーらは本部道場に移り再び将棋三昧となった。同道場は、友利さんが茶菓子代程度の料金で利用させている。盤を挟んで向かい合い、一礼して指し進め強烈な手筋を放つとうれしそうな表情。相手は「まいった、まいった」などとぼやいていた。
 最近よく通っているという北中3年の池原和也君は「友利先生(4段)ぐらいにはなりたい」と、棋力向上に意欲満々。発足当初から同クラブで指している主婦の西川京子さんは「負けると悔しい。しかし、将棋は何だか楽しい」と、気丈なところをみせた。
 友利さんは対局後、好手や悪手、勝負どころの指し方などを解説していた。こうしたこと(感想戦)を重ねることで、力が付いていくという。
 

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上里巧さん(右、宮高1年)が平良第一小1年の砂川泉月ちゃんに手ほどき

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友利克成さんが大盤で詰めの手筋などを解説した

 クラブのメンバーでは99年、2000年に松川幸司君(当時宮高3年)が県の高校生大会で優勝し、全国大会に出場。01年に友利さんが先島親善将棋大会で優勝するなど、宮古は少しずつレベルアップしてきている。友利さんは「もっとレベルアップがほしい。宮古の子供たちにはそれができる」と後輩にエールを送る。
 棋力向上のために同会は、プロ棋士の森けい二9段と大島映二7段を師範に指導を受けたこともある。

 同会が開く年間の将棋大会は▽棋竜戦(1月)▽宮古毎日新聞杯全宮古少年将棋大会(4月)▽平良市民総合文化祭将棋大会(5月)▽王将戦(10月)など。今年は新たに子供将棋大会の開催を11月に予定している。
 平出会長は「子供たちに将棋の面白さ、奥深さ、勝負におけるルールを分かってもらい、将棋を通して思いやりの心が育ってくれれば、会の目的は達せられる」と話す。
 役員は次の通り。(敬称略)
 ▽会長=平出雅也▽幹事長=菅谷正司▽幹事=友利克成▽会計=西川京子▽顧問=下地恵茂、渡真利正次
 問い合わせは、友利(電話0980-72-1522)まで。
 

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将龍会本部道場(南西歯科医院2階)での対局風景。水・金曜日が午後7時〜午前0時。日曜日が午後2時〜午後10時まで開かれている。

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