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み〜んな兄弟姉妹
 
〜 伝統文化に親しむ 〜
 
池間子ども会・育成会

 
 池間子ども会は幼稚園児から小、中、高校生まで島に住む全員(57人)がメンバー。さまざまな活動の中で、協力心や自立心、後輩を思いやる気持ちがはぐくまれ日ごろから兄弟姉妹のように過ごしている。あすは「こどもの日」。池間島の活発な子供たちの様子を紹介する。

 
kagi030504-1.tif (201240 バイト) 池間子ども会(ジュニアリーダー・勝連優希、会長・小禄裕樹)は、親たちで構成する育成会(会長・小禄有子)と一体の組織。正式名称は「池間子ども会並びに池間子ども育成会」と呼び、1994年から年間計画を作り活動を本格化させた。
 定期的な年間行事はトライアスロン応援、ハーリーでのエイサーパレード、敬老会・老人運動会での余興、花火大会、平良市生涯学習フェスティバル・市子連祭り・沖子連祭りへの参加と盛りだくさん。2001年からは、「アルミ缶、空き瓶回収」(毎週土曜日)、02年から三味線やエイサーなどの伝統芸能に接する「活動の日(同金曜日)」を設け、活動を充実させた。
kagi030504-3.tif (175348 バイト) 2日の「活動の日」の金曜日は、エイサーと三味線の練習をした。エイサーは、高校生たちが手ほどきしている。子供たちは、「サーッサ」の掛け声や太鼓の音を響かせながら、手足を力強く動かし勇壮に舞った。会長の裕樹君(6年)は「太鼓が思いっきりたたけるエイサーは、ストレス解消になる」と、息を弾ませながら話した。同エイサーは6月のハーリーでパレードしながら踊る予定。子供たちは過去に「池間のクイチャー」や「池間の棒振り」も多くの行事で披露するなど地域の伝統芸能を受け継いできた。
 三味線は、国仲昌賢さん(狩俣)と兼島幸栄さん(島尻)の2人から手ほどきを受け、ほとんどの子供たちが「工工四・クンクンシー」(琉球民謡の楽譜)を見ながら弾けるようになった。練習した曲は「豊年の歌」や「島人(しまんちゅ)ぬ宝」、「なりやまあやぐ」など。佐久本沙織さん(中1)は「先祖の思いが伝わる民謡は、流行歌よりいい」と、にっこり。同会からは昨年の宮古民謡コンクールに2人が挑戦し、2人とも新人賞に輝いた。一同は「今年は10人ぐらい新人賞を出したい」と張り切っている。

 写真説明(上)・池間の子供たちは伝統文化の三味線に取り組んでいる
 写真説明(下)・6月のハーリーに向けてエイサーを練習する子供たち

 
kagi030504-2.tif (153820 バイト) 3日の土曜日は、早朝から各家庭を周り活動資金を稼ぐための「アルミ缶、空き瓶」収集をした。ある男の子は「桃勢ちゃんは、これ(軽いアルミ缶)を持って」と、かっこいい兄貴ぶりを発揮。収集を始めた当初、子供たちは、ごみ袋を開いてアルミ缶を集めていたが、現在は活動が理解され各家庭が分別して置くようになった。昨年の収益は7万2100円。収集が始まる前まで、行事のたびに費用は割り勘にしていたが、始まってからはこの金を充てるようになった。
 子供たちの面倒を見ている小禄会長は「活動を通して、あいさつなどいろいろとマナーが身に付くようになった」、平良若代さんは「何事も協力してするようになった」と、成長に目を細めた。
kagi030504-4.tif (171160 バイト) 池間小学校は来年、創立100周年を迎える。母親たちは「今年の活動は『100周年』をキーワードにしたい。池間から市役所までのタスキリレーも考えている」と、今年度の目玉活動を描いている。
 池間島は周りを海に囲まれ、島には湿原が広がる豊かな環境。その中、子供たちは幼いころから泳ぎを覚え、釣りも得意だ。「池間の子はみんな釣りをする。そのせいか魚の名前もよく覚えている。湿原の野鳥のこともよく知っている」(母親たち)。池間っ子は豊かな自然にも育まれている。

 写真説明(上)・家庭から排出されたアルミ缶を回収する子供たち
 写真説明(下)・集落内からアルミ缶を回収した子供たち
 

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