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一針一針に真心

宮古織りを積極利用 信頼される手作りの服

宮古洋裁組合

 「宮古の女性が個性的に輝いてほしい」。宮古洋裁組合(下里カメ子会長)の会員20人は、一針一針に真心を込め洋服を仕立てている。産業まつりのファッションショーでは、多くの会員が出品し宮古織りの良さとすてきなデザインを紹介。今後はファッション文化の発展を目指し、ショーの定期的開催も検討している。

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 前列左から仲原基子(もみ洋裁店)、吉浜正代(スマイル洋装店)、平良和美(蘭洋裁店)、上地三佐子(洋裁店パレット)、2列目左から池間幸子(こねこ洋裁店)、 江洲マサ子(マサ子洋裁店)、渡久山和子(とくやま洋装店)、後列左から垣花直子(すみれ洋裁学院)、下里カメ子(洋装ゆり)、花城静子(青潮園)=敬称は略させていただきました

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 多くの会員が宮古織りを利用して「かりゆしウエア」を製作している

 宮古洋裁組合は、会員の親ぼくと資質向上を図る目的で、1980年ごろ発足した。現在は月1回模合を開き、情報交換を行う。「今年は、○○が流行色になる」。模合座は、こんな話も出るなど最新の情報を得る場になる。
 会員たちの店には色、柄ともに美しい選び抜かれた生地が並び、お客さんを待つ。客の多くは、固定客だという。生地を選ぶとデザインを相談、時にはアドバイスする。真心込めて縫い、オリジナルの服が出来上がる。渡久山和子さんの店を利用する石橋ヨシさんは「サイズがぴったり合い、好きなデザインの仕立着は、着心地が良い。気分的にも最高」と話していた。会員たちは1つひとつの服をつくる中で、客との信頼関係を築き、デザインセンスも高めていく。
 会員たちは、普段着から晴れ着、かりゆしウエア、女子生徒の制服、子供服までどんな注文にも応じる。今は入学前で制服の仕立てに忙しい時期。ある洋裁店で制服を仕立ててもらい試着した伊志嶺絆さん=城辺町新城、宮高進学=は「着心地が良い。中学校の制服とデザインが違うので清新な気持ちになれる」とニッコリ話した。かりゆしウエアは、議員たちが着用してから、注文が増えたという。
 ファッションショーは、日ごろから培ったデザインセンスを発表する場。毎年の産業まつりには、同組合から約20点出品している。宮古織りを素材にした独創的な衣装はいずれもきらびやか。同組合副会長の渡久山さんは「多くの方が宮古織りを使った宮古らしい服を着て、宮古的に輝いてほしい。地域の素材を活用することは、地域の発展に結び付く」と強調した。
 下里会長は「私たちは、日ごろから手作りに自信を持ち仕事に取り組んでいる。多くの皆さんが利用してほしい。今後は、宮古的なファッションや仕立て着の普及のために、定期的なファッションショーの開催を考えていきたい」と、抱負を話した。

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 素材は宮古織り。宮古の青い空と海をイメージした。旅行着用に作った。  製作者・高江洲マサ子

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 チューリップをイメージして作った。右のように腰の部分を羽織れば違った楽しみ方ができる。黒のレースの裏にワッシャー加工のポリエステルを裏打ちした  製作者・平良和美

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