船乗りとして60年

大城 寛(ひろし)さん(86歳)
1920(大正9)年6月7日生まれ

(平良字東仲宗根)

大城 寛さんganzurogo.tif (147800 バイト) 十九歳で船乗りとしての人生を歩み始めた寛さん。日本郵船の職員として、上海、天津、大連と中国国内すべての港を行き来した。
 第二次世界大戦後、琉球海運に就職。機械整備士として、再び海上での生活が始まった。「何カ月も続く船上生活だから家族が恋しくて、年に数回ある休暇が待ち遠しかった」と当時を振り返る。
 定年してからの二十五年は「常に家族と一緒に過ごしてきました」と充実の日々。特に孫たちが遊びに来ると、寛さんの目尻は終始下がりっぱなしだ。
 健康を第一に考え、毎日近所の店での買い物や公園への散歩を欠かさない。「昔から一度もたばこをくわえたことがないから健康さ。祝いの席なら酒は少々飲むがね」と笑った。
 今年は米寿を迎える。「沖縄本島や横浜から孫たちを皆呼び寄せて、にぎやかで楽しい祝いの席にしたい」と弾む声に活力がみなぎる。
 子ども六人、孫十人、ひ孫二人。
                                  (坂本慧)

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