イラブー捕り名人

泉川 良公(りょうこう)さん(91歳)
1915(大正4)年12月26日生まれ
フミさん(88歳)

1919(大正8)年2月1日日生まれ

(上野字上野)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 昼の海と夜の海、潮の干満から漁場まですべてを把握し、タコ、イラブチャー、イラブー(海ヘビ)など、あらゆる魚を捕まえる名手だった良公さん。
 現在、三線の皮には国外産ニシキヘビを使うが、半世紀前は良公さんが捕るイラブーでも作っていたという。
 皮をはいで裏返し、直径十aくらいになるまで空気を入れる。細長く風船のように膨らんだイラブーの皮を軒下につるし、数日後、立派な蛇皮が出来上がる。これを求めに三線業者が来ることと、潜り漁の腕が良公さんの自慢だった。
 「イラブーは陸地でも一カ月以上生き続けるから、つぼから脱走した時は家族総出で畑中を探し回りました」と、長男の博延さんも当時の思い出を語る。
 太陽が来間島に傾くころ、良公さんは農具の手入れをして、フミさんはご飯を作って、キビ刈りから帰る息子たちを待つ。
 子ども三人、孫九人、ひ孫十五人。
                                 (坂本慧)

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