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  「黙って家にだけ居ても知識を増やすことはできない」と話す盛徳さん。「慌てずゆっくり」と言いながらも午前中は軽トラックに乗って、畑に牛小屋にと忙しく働く。
「健康が最高の宝」と言うように、体力には自信あり。老人クラブの運動会にも二〇〇六年まで二十年間連続出場。「体は小さいけれど」と笑いながらも、百㍍走やリレーの常連選手だ。
盛徳さんの家には、毎日多くの人がやって来る。内容は農畜産業に関する相談をはじめ、人間関係や人生についての相談などだ。
「長年の農業で得た知識は、すべて人に伝えたい。それから、人を思いやる心も」と付け加える。
農畜産業の傍ら、農業委員会の会長、部落会の会長などを歴任し、地域の活性化と後輩育成にも貢献した。
「人からの信頼だけは誰にも負けないよ」と皆から好かれる人柄で、地域のご意見番は健在だ。
子ども四人、孫八人。
（坂本慧） |