毎朝の新聞が楽しみ

下地 清一(せいいち)さん(81歳)
1925(大正14)年7月7日生まれ

(平良字前里)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 毎朝、清一さんは自転車で、妻のシゲ子さん(77)は手押し車で、家から少し離れた灯台近くの畑へ出掛け、太陽がちょうど真上に昇る正午まで汗を流す。
 「野菜はたくさん作ってもしょうがない。食べられる分だけ少しずつ大切に」。二人はイモ、ダイコン、ニンニク、植えたばかりのニンジンに愛情を注ぐ。
 若いころから島内のカツオ工場で働いていたが、長女の高校進学を機に十数年間、本土へ出稼ぎに出た。「子どもたち全員を高校に進学させ、将来、好きな道に進ませたかったから」と、無我夢中で働いた日々に胸を張る。
 清一さんの趣味は新聞を読むこと。「本土に住んでいたときも購読していたよ」と話すほど、宮古毎日新聞の大ファンだ。
 夜九時には布団に入り、翌朝六時から指定席の縁側で大好きな新聞を広げる。「身内や友人を新聞で探すことが楽しみだったけど、まずは自分が一番乗りで」と快活に笑った。
 子ども五人、孫七人。
                                  (坂本慧)

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