宮古島の誰もが一度は口にしたことがあるほど有名な上地豆腐。この豆腐屋を作ったのが俊夫さんとハルさん(78)夫妻だ。
小さな鍋一つで始めた豆腐作り。体が弱かった俊夫さんをハルさんが支えながら、二人三脚でスタートした。
「四十年前はハルおばあが豆腐の入ったおけを担ぎ市場へ売りに行っていた。たくさん苦労をかけた分、今は自分が頑張り楽をさせたい」と話す俊夫さん。
現在、店は長男夫婦に引き継いだが「昔からの常連さんには自分で届けたい」と、毎朝六時から愛車のバイクに乗り配達へ。所要時間二時間の配達は、上野のドイツ文化村付近から城辺までと広範囲。
「酒もタバコも一切しない。その代わり甘い物が好き」とテーブルに常備してある黒砂糖をほおばる。
全国大会での優勝経験もあるグラウンドゴルフへ二人そろって出掛けることが楽しみ。
子ども五人、孫十六人、ひ孫十二人。
(坂本慧) |