「私が電話に出ると、家にいるなんて珍しいと、娘や孫に笑われます」と穏やかな口調で話す文さん。
　それもそのはず、グラウンドゴルフの練習が週に四回、コーラスとフォークダンスにも通う。宮古島市の婦人連合会の副会長、会長を歴任し、現在は理事を勤め多忙な日々を送る。
　文さんたちが立ち上げた「キラキラコーラス」は七十名、ダンスは三十名と大所帯。しかし結成当時は、すべてが手探りの状態だったという。「今は若い世代が引っぱってくれるから」と笑顔を見せる。
　教員をしていた父と兄の影響もあり、教職の道へ。二十歳で師範学校を卒業後四十年間移り変わりが激しい教育現場の第一線に立ち、後輩の育成にも力を注いだ。「宮古には立派な女性教員が数多くいたので、先輩から教わったことを次は自分が後輩へ伝えてきました」と言葉に力を込める。
　子ども五人、孫七人、ひ孫二人。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（坂本慧）