掛け声は「ヒーヤッサ」

洲鎌 純義(じゅんぎ)さん(88歳)
1918(大正7)年8月30日

(下地字来間)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 「昨日はイモの苗床作り。今日はホウレンソウの種まきをするよ」と生き生きとした表情の純義さん。毎日午後三時、妻キヨさんがゲートボールに出掛ける時間に合わせ畑に向かう。隣のヤギ小屋から運んだ堆肥(たいひ)を「ヒーヤッサッホイッ」の掛け声とともに土に混ぜる独特のリズムは、まるで豊作を願う呪文(じゅもん)のよう。
 野菜のほかにもサトウキビやドラゴンフルーツ、島バナナといった果物まで、純義さんの畑にはたわわに実る。純義さんが収穫した黒豆で作るキヨさんのぜんざいは格別だとか。
 戦争時、中国大陸に出兵中、すぐ近くに投下された爆弾によって耳が遠くなったが、それ以外は健康そのもの。
 一番の楽しみは「ヤギを養うこと」。飼育する三頭のうち一頭が現在妊娠中で、今月中には双子のヤギを出産予定だ。「まるで孫が増えるみたい」と純義さんの顔がほころぶ。
 子ども五人、孫八人、ひ孫一人。
                                  (坂本慧)

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