「大勢の人たちに祝ってもらって幸せ。元気をたくさんもらったよ」とうれしそうに話す千代さん。今月十九日、市内のホテルで千代さんの米寿祝いが盛大に行われた。
誕生日が二カ月違いの二人だが、米寿の祝いを一緒にしなかったのには理由があった。「今年はおばあの分。来年は自分の分。めでたい事は二度やって、二倍長生き」。二人このまま健康で―と願う清さんのこだわりだ。
五十代までは南洋カツオ漁に従事した清さん。北は北海道から、南は南方の海まで広い漁場だった。現在もトラクターに乗り、毎朝六時に畑へ出掛ける。自称「西辺一の働き者」。
千代さんは物心ついたときから、母親と一緒に宮古上布の織り子だった。自分で文様を考え織り上げた上布は、今でも大切な宝物だ。
「十月に十人目のひ孫が誕生する。早く見たくて待ち遠しい」と二人で心待ちにしている。
子ども五人、孫十四人、ひ孫九人。
(坂本慧) |