漁業一筋60年

上里 精さん(85歳)
1921(大正10)年3月10日生まれ

(平良字池間)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 「宮古ソネから尖閣諸島、北から南まで一人で漁に出掛け、いつも大漁していたよ」と懐かしそうに昔を振り返る上里さん。
 大阪で働いていた二十代の時に召集令状を受け出征したが、二カ月後に終戦を迎え池間島に帰郷。それから六十年、一本釣り漁師として漁業一筋で生きてきた。「カツオ船じゃない一本釣りだったから、アカジンやマチやアマクサと、魚はいつも大漁だったよ」と誇らしげな笑みを浮かべる。部屋の壁に掲げられた数々の賞状と、ゴツゴツとした両の手が、その功績を物語っている。
 昨年まで、妻の初枝さん(78)の名前からとった漁船「初幸丸」に乗り漁業に従事していたが、長い漁師生活にピリオドを打ち、現在は夫婦二人、ゆったりとした時間を過ごす。
 「今は初ひ孫、佑くんの成長が何よりの楽しみ」と目尻が下がる。いつも柔らかなまなざしで、子や孫たちの健康を願っている。
 子供3人、孫9人、ひ孫1人。
                                  (坂本慧)

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