「ロマンを駆り立てる」

砂川 清一さん(81歳)

1925(大正14)年2月3日生まれ。

(上野字野原)

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 「先祖が残した文化を僕たちは大切な宝物として守っていかなければならない」と熱く語る砂川さん。旧上野村の文化財調査審議会委員を二十年間務めた。野原集落の伝統行事「野原のパーントゥ(サティパロウ=厄払い)」を、国の重要無形民俗文化財として審議を進めた一人だ。
 野原のパーントゥは、旧暦十二月最後の丑(うし)の日に行われる野原集落の伝統祭祀(さいし)。「特徴は集落から外に絶対に出ないこと。野原だけに伝わる大事な伝統行事だよ」と話す。幼いころから身近な存在だった伝統行事が文化財として認められたことを「大変誇りに思う。生まれ島の栄誉」と胸を張る。
 文化財に対する長年の功労が認められ、一九九五年には県教育長から「県文化功労賞」を授与された。「年に一度だけ、会える恋人みたいにパーントゥが待ち遠しい。文化財はロマンを駆り立てる」。
 子供四人、孫七人。

                                                       (具志堅千恵子記者)

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