苦労や難儀は幸せに

本村マツさん(86歳)

1919(大正8)年12月12日生まれ


(城辺字比嘉)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 審判を務めて十七年。「ルールを守って、楽しく遊ぶことが大事なの」と優しい笑顔を見せる本村さんは、ゲートボールが大好き。「狙いを定めてボールが当たった瞬間が最高」と楽しそうに目を細める。週に一度のデイサービスでも、友人たちとのゲートボールが何よりの楽しみだ。
 二十二歳のころ、北九州の八幡へ職を求めて渡った。良い仕事を見つけ、良い暮らしをしたいと希望に満ちあふれ、デパートに入社。仕事も順調で、結婚して子供二人をもうけるなど、順風満帆かと思いきや、時代は戦争に突入。命からがら、宮古に帰ってきた。「明日生きるか、きょう死ぬかで大変だった」と過去を振り返る。
 「あのころは毎日が大変な時代だったけど、その時の苦労や難儀は大きな幸せとなって返ってきているよ」。幸福感あふれるほほ笑みを浮かべる。
 子供六人、孫十人、ひ孫四人。

                                                       (具志堅千恵子記者)

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