誇りと感謝を胸に

与那覇 クニさん(85歳)

1920(大正9)年7月11日生まれ

平良字久貝

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 「カーギも教養もないけれど、他人に迷惑を掛けず正直に生きてきた。これだけは誰にも恥じることはないと思っている」と自身の歩みを振り返り、しゃんと胸を張って笑う与那覇さん。柔らかい笑みの中に、筋の通った強さが見える。
 三十代の前半から七十歳まで、下里公設市場で働きながら三人の男の子を育てた。「将来は自分の希望をかなえて頑張ってほしい」と願い、全力で応援。その際に物心両面で支えてくれたのは、市場で共に働く仲間たちだったという。「助けられ励まされた。歌も踊りも教えてくれた」と、今でも深く感謝する。
 現在は、カママ嶺公園のそばで夫が残した雑貨店を守る。「やろうと思えば、意地一つで何でもできる。若い人たちはどんどん頑張ってほしい」。毎日多くの人に声を掛け、多くの人から慕われる姿は、まさに地域のお母さんだ。
 子供三人、孫六人。

                                                            (砂川智江記者)

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