大きな笑い声にいきいきとした目、気軽に踊り出す陽気さで、周りの人たちを楽しいペースに引き込む下地さん。ふらりと訪ねてくる隣人を迎え、コーヒーをすすりつつ時間がたつのも忘れておしゃべりに興じるひとときが大好きだ。
働き盛りのころは、手作りのモチやフキャギ(小豆をまぶしたモチ)、アフ(蒸しケーキ)を販売して生計を立てた。「自分にできることを仕事にしようと思った。モチとフキャギで30年、それで子供たちも育てたよ」と胸を張る。夜は仕込み、昼は売り子と多忙を極めたが「評判が良くて喜ばれたから楽しかった。『おいしかった』と言われればうれしくてますます腕によりをかけたよ。味には自信があった」と満足そうに振り返る。
歩んで来た道への自信が、現在の大きな笑顔につながっているのだろう。
子供5人、孫10人、ひ孫2人。
(砂川智江記者)
|