アダン葉ぞうりで退屈知らず

塩川 寛(ひろし) さん (84歳)
 1919(大正8)年 11月21日生まれ

 城辺町 長間)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 「アダン葉ぞうり」作りの達人、塩川さん。男性用、女性用の実用品から、お守りとしてのミニチュアまで一つひとつ手作りで仕上げ、空港売店などで販売する。
 子供の頃、親戚のおじいさんの手わざを観察していたという。大人になってからはすっかり忘れていたが、70歳を過ぎてふと思い出し、初めてのアダン葉ぞうりに挑戦。記憶をたどって作り始め、試行錯誤を重ねて完成した。「いつまでに何個作ろう、と常に計画があるから毎日楽しいよ」と退屈知らずだ。
 愛用者からお礼の電話がかかることも。「人からありがとう、と言われたら嬉しくてますます楽しい」と満面の笑顔。妻のタケさん(81)もアダン葉ぞうりを愛用する 1人で「出掛けるときはいつもこれ。軽くて上等よ」とにっこり笑う。
 「嫁いだ娘たちは親の歳を心配しているようだが、気持ちは若いときと何も変わらない」と充実した毎日だ。
 子供3人、孫7人、ひ孫2人。

 (砂川智江記者)

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