「今年の末に４人目のひ孫が生まれる。これが何よりの楽しみ」と相好を崩す立津さん。家の裏には憩いの木陰をつくる大きなアセローラの木があったが昨年の台風で倒れ「今はそこにホウレン草や野菜豆を植えて収穫するのが楽しい。あの木も、そのうちにまた大きくなるはず」と、常に前向きだ。若くして嫁ぐ前、短い独身時代には小学校の代用教員と郵便局員を経験。当時の郵便局でははかま姿で執務。時代の先端を行くおしゃれな職場だったという。
　結婚後は８人の子供をもうけ、家事と育児に明け暮れる日々。「あの頃は託児所もなかったからね。でも子供には、結婚後も働いて生活するよう話して聞かせた」と振り返る。そして子供たちは生涯の職を持ち、その姿を見て育った孫たちもまた、自らの道を歩んでいるという。「仕事を続けるということは、生活面だけでなく精神的にも余裕を持てるのではないか」。良き理解者として、いつも子や孫たちに応援を送る。
　子供８人、孫10人、ひ孫３人。

　　（文・写真　砂川智江）