近所の雑貨店にのんびり出掛けては、買い物がてらおしゃべりに花を咲かせる池間さん。島を離れて暮らしているものの、孫やひ孫に大勢恵まれ「顔を見るのが一番の楽しみ」と相好を崩す。
地域のニガインマ(神司)としても頼りにされ、事あるたびにあちこちの家庭に招かれることが多い。年始や年末はもちろん、交通安全や試験合格、機械を扱う仕事に従事する人の安全祈願など、内容は多種多様。依頼主の年齢などに合わせて日取りを選ぶことから、タイミングにも気を遣う。「家族の多い家には、1年のうちに何度か行くこともあるよ」と、だれかれとなしにはできない役目だけに、いつもひっぱりだこだ。
「だれかの役に立てれば、こんなにうれしいことはない」と笑顔を見せる。ニガイの用がなくても招きたくなるような、優しい笑顔だ。
子供8人、孫32人、ひ孫33人。
(文・写真 砂川智江)
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