塩を入れた貝殻を端切れで覆い、ビーズのついた糸を通す。真心こもった怩ィばあのお守り揩セ。「今年に入ってから、ひ孫が三人も生まれて。それぞれ本土に住んでいるから送ってあげたんだよ」と新しい命の誕生を喜び、その幸せを願う。
七十代のころは舞踊や三線、大正琴と生涯学習の場を広げ、積極的に取り組んだ。東川根老人クラブの創立十周年には、芸能部長の功績をたたえられ感謝状を贈られたほどだ。「体力的に、ちょっと以前のようにはいかない」と笑いながらも、快活な口調や眼差し、軽やかな身のこなしが凛とした精彩を放つ。
かつて宮古上布を織った腕は、引退後もたくさんの反物を仕立てた。今でも普段着から正装まで手製の一枚で身を包む。その愛着の装いが、砂川さんのはつらつとした美しさを一層引き立てている。
子供五人、孫十七人、ひ孫六人。
(文・写真 砂川智江) |