愛情めくる紙芝居が宝物

儀保 カメ(ぎぼ かめ)さん (91歳)

 
1912(大正元)年8月 9日生まれ
 (伊良部町池間添)

ganzurogo.tif (147800 バイト) 「ひ孫がね、おばあは首が長いのに、なんでキリンじゃなくてカメかぁ?と言ったのよ。ふふふ」。柔らかな物腰の中にも、周囲を和ますジョークを忘れない儀保さん。
 4年前、子や孫たちが儀保さんの人生を紙芝居に綴り、米寿の祝宴で披露した。その作品「カメばあちゃんものがたり」と1冊にまとめた絵本版が、儀保さんの大切な宝物だ。娘たちが母の生い立ちをたどり、孫たちが文章や絵を書いて祖母の一生を再現。手作りの紙芝居には、家族みんなの愛情と尊敬がぎっしり詰まっている。
 子育て中は、外遊びに興じる近所の子供たちを優しく見守り、近ごろは保育所や小学校に手作りのお手玉をプレゼント。3女の絹子さんは「自慢のお母さん」と胸を張る。これまで惜しみなく与え続けた儀保さん自身のぬくもりが、今の笑顔を咲かせているようだ。
 子供5人、孫16人、ひ孫17人。

 (文・写真 砂川智江)
 

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