「私は健康一番よ」と笑顔で胸を張る田崎さん。朝は５時半に起床、のんびり散歩して１日の調子を占い、熟練の腕で毎日ブーうみをする。出来たカシは宮古織物組合に納める、現役バリバリの紡ぎ手だ。「私は畑に行かないから、これが仕事よ」と、言葉はさりげないが、緩めた表情にベテランの凛々しさが漂う。
　『仕事』の傍ら、炊事、洗濯、買い物と日々の家事にも忙しい。それでも「昔はアダン葉を取ってきて燃やしたり、頭にブリキを載せて水を汲みに行った。四辻に水道が引かれたころから少しずつ良くなって、台所にガスや水道が揃う今は本当に楽さぁね」と、時代が進むにつれて変わってきた「主婦業」を語る。
　心にピンと糸を張り、いつも前向きに働く姿勢が元気の秘けつだ。
　子供５人、孫14人、ひ孫15人。
　（文・写真、砂川智江）